補助犬は、正式には「身体障害者補助犬」といい、盲導犬、介助犬 及び聴導犬をさします。
身体障がい者の自立と社会参加に資するものとして、身体障害者補助犬法に基づき訓練・認定された犬でペットとは全く異なります。
補助犬は、使用者が指示した場所でしか排泄しないように訓練されています。
障がいがあっても、自立して安心して外出できる社会づくりの一端として、補助犬用のトイレの設置、加えて言うならば、利便性の高い場所への設置が望まれます。
私は新潟駅前の補助犬のトイレで、実際に利用しているのを見たことがあります。
近隣では、豊島区役所、そして練馬区役所で、補助犬のトイレを設置しました。
特に練馬区役所は今年、練馬区内に本部のあるアイメイト協会の訓練場所として、庁舎外の植え込みの一角を提供し、砂利を敷き水が流せる形の補助犬トイレを設置しました。
補助犬の登録者は2017年9月1日現在、全国では1089頭で、東京都内では119頭と、決して多いとは言えません。
しかし、補助犬を利用する人が、1つの場所にとどまっているわけではありません。
当事者団体からは、駅のそばの地上のトイレ もしくは使えるトイレがあると非常にありがたいとの意見があるとのことです。
昨年、障がい者差別解消法が施行されても、なお補助犬への理解がなかなか進まず、残念ながらホテルや飲食店で入店を拒否される事例もあるそうです。
しかし、補助犬は利用者にとって、日常生活をサポートしてくれる重要な存在であり、目の代わり、耳の代わりであり、まさに体の一部です。
2020年東京オリンピック・パラリンピックには、世界中から補助犬を伴う方が、
東京を訪れます。
補助犬に対する正しい知識と対応方法を身に着けた人材の育成はもちろん、板橋区の顔である区役所の庁舎でも、補助犬受け入れの体制づくりが必要ではないでしょうか。
また、補助犬への理解が進むことは、障がい者の自立や社会参加への理解も進むことにつながります。
障がいのある人も、ない人も、共に暮らす社会を築いていくためにも、まずは板橋区が見える形で一歩踏み出すことが大切だと思います。
板橋区役所、またこれから整備される公共施設への補助犬のトイレの設置を、お願いいたします。