「重要土地等調査規制法に関する陳情」に賛成(不採択となりました)

本日は、第3回定例会本会議最終日でした。
私は、今日の討論のトップバッターでした。
「重要土地等調査規制法に関しての陳情」です。
私はもともとこの法には反対で、とても危惧していますが、
この陳情自体は抑え目な内容になっています。
まずは、法の内容の情報公開や基本方針に対してパブコメができるよう求めるもの、
そして区はしっかりと区民のために情報を収集してほしい、というものです。
当たり前のことだと思うのですが、
それでも陳情に賛成をしたのは、私と共産党と無所属の会、南雲議員だけでした。
私は、陳情には賛成し、委員会決定不採択には反対ですので「反対討論」となります。
以下、ご覧ください。
 陳情第168号「重要土地等調査規制法」に関する陳情に賛成をし、
委員会決定「不採択」に反対をする立場から、社会民主党が討論をいたします。
 この陳情は、
①この法律について各自治体への影響を明確にし、
 基本方針作成の段階から情報公開、意見を提出できるように求める意見書を国に出すこと、
また
②区が区民への影響について情報を収集し、慎重な制度設計の運用を求める
という内容のものです。
あくまでも、区民への影響が懸念される法の中身が見えないため、
法の情報を求める、というものです。
 重要土地等調査規制法は、安全保障上の重要な地域での土地利用を規制する法律で、
この法律によって、「重要施設」の周囲約1キロや国境近くの離島が注視区域に指定され、
所有者の調査や妨害行為への中止勧告・命令が可能になる、というものです。
特別注視区域に指定しされると、一定面積以上の売買に事前届け出が義務付けられ、
従わない場合は刑事罰も課されます。
 そもそも、この法案が出された経緯は、
防衛施設周辺の土地を、外国人や外国法人が買い占めることへの懸念に
端を発していると言われています。
 しかし、防衛省本庁舎や全国の自衛隊基地や駐屯地など約630施設と、
米軍基地や通信所など約20施設の双方の隣接地約6万筆を対象として
防衛省は8年をかけて調査をしても、
外国人や外国法人の所有と思われるものは7筆のみという結果でした。
 また、この法における衆議院・参議院での委員会審議は、合計でわずか26時間にすぎず、
何が重要施設に該当し、どのような行為が中止勧告・命令の対象になるのかなど、
多くの基準が明示されていません。
しかし、来年2022年6月22日までに基本方針を定め、施行されるとしています。
 参議院内閣委員会では、参考人として馬奈木厳太郎弁護士が
「(基地の)運用に支障がないとされている中、抽象的なおそれだけで、
これだけの権利制限や規制を行う。リスクとされるものの程度に比べてバランスを崩している」
と指摘しています。
「立法事実に欠ける」という指摘も国会では相次いでなされています。
 板橋区においては、注視区域、特別注視区域に設定されるかどうかわからない状態です。
北区、練馬区等に自衛隊駐屯地等があり、
注視区域、特別注視区域が設定される可能性も否定できません。
また、その他の施設、例えば駅なども対象になるのかどうか、
さらに対象となった場合の、土地などの私的財産への影響の有無もわからない状態です。
自分に影響があるかもしれない法が、なにも知らないうちに施行され、
影響が出てから知ることは、本来あってはならないことです。
 さらに重要な施設の周囲では、特別注視区域とし、
土地売買の事前届け出を義務付けるものであり、
この法律が拡大適応される懸念も指摘されています。
 区民の思想調査が行われたり、事実上強制的な土地収用も可能となっており、
憲法が保障する財産権、住居・移転の自由、表現の自由、思想信条・良心の自由、
プライバシー権などが侵害される恐れもある、との指摘もあります。
 自治体は国の下請けではなく、対等な立場として、
区民の権利を守るよう、国に求めることは当然のことです。
法の基本方針が定まった後で、枝葉末節に対してパブコメを行っても、
区民の不利益、権利が不当に侵害されるようなことが決められてしまった後では、遅すぎます。
 そのような事態とならないためにも、陳情にあるように
「何が重要施設に該当し、どのような行為が中止勧告・命令の対象になるか」など、
区民への影響を明確にし、基本方針作成の段階から情報公開、意見を提出できるように求める
意見書を国に出すこと、
また、区民が区に対し、区民への影響について情報を収集し、
慎重な制度設計の運用を求めることは、区民として当然の思いであると考えます。
 以上の理由により、この陳情には賛成し、委員会決定不採択には反対をいたします。