補正予算審議について~ギガスクール構想、1人1台タブレット

今回の二次補正での目玉でもある
小中学生への一人一台タブレットの予算を当てた板橋区。
しかし、実際に子どもたちに渡るのは来年の2学期とのこと。

この1人1台タブレットは国のギガスクール構想の中でのもので、
本来は5年かけて行う計画で、板橋区もその構想に従い計画を立てていましたが、
コロナの影響で2月の終わりに安倍総理が休業宣言を出したため
学校が予期せぬ長期の休校となり、自宅でのオンライン学習が注目を集め、
5月に一気に計画が前倒しになりました。

今回の1人1台タブレット=即オンライン学習ができる
と思っている方が多いと思います。
しかし板橋区では、双方向のオンライン教育は、学校の中でもまだ出来ず、
まず数校を「モデル校」に指定して研究し、その後、全校に広げる計画とのこと。

一人一台タブレットが来ても、持ち帰って
学校と自宅とで双方向のオンライン教育は、ずっと ずーっと先の事というのが
今の板橋区の現実です。(タブレットが配布されるのも2021年2学期)
もしも、秋以降にコロナの第2波が来ても、
板橋区では、結局手も足も出ない状況であることを、
昨日の委員会での答弁で、改めて痛感しました。

また、いち早いICT教育を始めていた渋谷区では、
専門の担当者を4人つけて H28から始めていましたが、
それでも対応が大変なため、今年度から一人増員しています。

では、板橋区はどうでしょうか。
教育指導室は室長を入れて5人です。
その5人 プラス他との兼任で1人(実質0、5人)で対応することになるとのこと。
もともとの業務はそのまま抱えてです。
ちなみに、板橋区の小・中学生は渋谷区の3倍の人数。

今のPCやタブレットは、財産ではなく、文具、道具です。
その文具を使うために、教員や教育委員会が振り回されることのないように、
そのためにも人員が必要であることを強く求めました。

今回、区の補正予算に入っているのはタブレットだけです。
国の示しているギガスクール構想の中で説明している4校に2人の支援員で、
1/2補助の部分は入っていません。
都の補助を使って、4校に1人の支援員を入れることに、
やっと最近決まったそうですが、それでは全く足りません。
1校に1人欲しいくらいですし、学校もそれぞれ規模が違います。

さらに板橋区にはIT推進課がありますが、
教育委員会と連携する方向に不思議なほど全く動きません。
先日の企画総務委員会の報告でも、
新たに ICT関連の2025計画を作るそうですが、
そこにも教育委員会との連携は、全く書かれておりません。

先日の委員会の中でも指摘をし、
「なぜ教育委員会と連携しないのか」と質問したところ、
「教育委員会が大変だ、人が足りないといえば支援する」由の答弁がありました。

翌日の文教児童委員会では、同じ会派の南雲議員が質問し、
教育委員会の中でも人員が足りないことを明らかにしていたその審議を受け、
改めて企画総務委員会でも、教育委員会の人員の不足という実態を確認し、
「今までは両者が同じ場で答弁することはなかったけれども、
こうして課題が共有できたよね」と結びつけました。
IT推進課から、期間を区切ってでも応援を出したり、
教育委員会にタブレット関連の人員をつけることを、
区長部局でも対応するようにと、強く求めました。
現場の教育委員会、教員も過酷な状態には相違ありませんが、
最終的にすべての皺寄せは子どもたちにきます。
それは絶対に避けなければいけません。

しかし、人事からは「同じ部内で仕事の少ないところから忙しい所へ…」
などとの答弁があったため、
「今、暇な所なんてあるんですか?」と皮肉を込めて質問したのでした。

3月の予算での討論の中でも、そしてその以前から、
災害時は普段の本務業務以外にも業務はどんどん増えること、
そして、災害時の対応も本務業務であることを言ってきました。
「それでも人は足りるのですか、正規の職員にしかできないことはたくさんあるよ」と。

今は目の前に地震で倒壊した建物などはなくても、
パンデミックという1つの災害時。
板橋の基本計画の中にもパンデミックは書いてあり、
それを乗り越えると書いてあります。

また、教育委員会だけでなく、どこの部署も残業が増えています。
「働き方改革」などとは、程遠い現状があります。
現に、板橋保健所の超過勤務は一番多い方で130時間以上の超過勤務、
他の方もいつもの3倍以上の超過勤務との報道もありました。

その他、産業経済部、給付の担当をしている区民文化部等々、
超過勤務が重なっている部署はたくさんあります。

「ソサエティ5、0を生きる子どもたち」という言葉が
先日の一般質問の中でも複数使われていました。
否が応でもIT化は進み、情報化の社会が来ることは否めません。
それが、行きすぎる社会に、私は懸念をしています。

情報化の1つ、近い未来に予定されているというデジタル教科書でも
タブレットは必要となりますが、
だからこそタブレットに振り回されることのないようにしてほしいと思います。
タブレットなしでも、素晴らしい授業をしている教師はいます。
その力が、子どもに向くのではなく、道具を使うために他に奪われないようにと思います。

やる気はいくらあって努力しても、決定的な人員不足は、解消するものではありません。

その一方で再開発は何も変わることなく粛々と進められています。
再開発でなく、人に、教育にお金を使って欲しいと思います。