2017年第一回定例会 一般質問 2、子育て支援について (3)~(5)

3、子ども食堂等 子育て応援MAPづくり について(←活動の中での最新の課題や寄せられた声からの質問) 

 2017年度 板橋区は「子育て」や「貧困対策」を、庁内に横串を刺して取り組むとのこと、たいへん期待しています。

現在、区内には、貧困だけでなく、孤食の回避、栄養バランス、居場所づくりなどの取り組みで、子ども食堂が 複数 出来ています。

ゆったり遊んだり、おやつを食べながら放課後を過ごす 民間のスペースを開放した無料の居場所も できています。

また、制服にかかるお金が高くて大変だという声に応えて、制服のリユースのお店もオープンするなど、さまざまな方面から、子育て支援につながる取り組みが広がっています。

 

それぞれ、心ある人たちが頑張っても、またこれから始めようとしても、そこでハードルとなるのが、いかに広く知らせることができるか、です。みなさん、広報をするのに苦労しています。

反対に、あったらいいなと思っても、情報がなかなか入ってこない場合もあります。

相談を受けても、情報がなければ、つなげることもできません。

また、地域の大事な繋がりをつくる役割でもある民生児童委員でも、まだ「子ども食堂」を知らない人もいるなど、情報の周知は、不足しています。

 

その両者を繋げるために、子育て支援のネットワークづくりが必要になると考えますが、まずは、周知をするための方法として「子育て応援MAP」を発行することは、とても意味のあることだと考えます。

豊島区では、豊島区が後援して、既に作成したと聞いています。

自治体でも把握している場所となれば、安心して参加できますし、参加してもらえます。

 

「板橋区版 子育て応援MAP」を作り、保育園、幼稚園、学校、児童館、まなぽーと、まなぶーす、民生児童委員などを介して、子どもや 子どもを持つ親、地域の方などに配布をし、情報の周知、情報の共有を進めて欲しいと思いますが、いかがでしょうか。

 

(4)「ひとり親家庭 ホームヘルプサービス事業」について(←以前ヒアリングをした後追いの目的での質問)

 「ひとり親家庭 ホームヘルプサービス」は、本当に必要な家庭に、適切なサービスを提供し、その自立を支えることができるようにと、2014年にサービス内容の適正化のために、実施要綱を一部改正しました。

それに伴い、利用者が一時減少しました。

その中で、対象外となってしまうけれども、サービスの提供が必要と思われるケースがあったとも聞いています。

より実態に則した派遣を行えるように、2016年10月に実施要項を改めて改正したとのことですが、より柔軟な派遣ができるために、どのように変え、また、その後の利用状況はどのように改善されたでしょうか。お答え願います。

 

(5)子どもへのアンケートについて (「貧困」だけでなく生きづらさを抱える子どもに対応するために)

先日放送された 複数のNHKの番組の中で、今の子どもたち、そして

子育て中の親が抱える 外からは見えていない問題を可視化するものがありました。

 

そこで紹介されていたのが、「大田区」で行った、区内すべての小学校5年生の子どもと保護者、それぞれへの生活実態調査で、約3500人の回答がありました。

今までは大人が中心の調査だったものに、子どもの視点での生活実態調査をすることで、子どもが本来得られるはずのものや体験が 得られていない、という実態が浮かび上がりました。

また、生活の「しがたさ」が可視化され、相対的貧困には当てはまらない人も加えて、21%の親子への支援の必要性が見えてきたとのことです。

そこで、大田区は新たに「生活困難層」と定義し、新たな基準を設けた、というものです。 

 

大阪でも、広く実態調査が行われ、そこから「子どもたちは何を奪われているのか」という「剥奪指標」が可視化されていました。

調査からは経済的、時間的な両面から、子どもの生活の格差が広がっていることが如実に表れており、家族旅行や習い事など、教育や経験という、人とのつながりの剥奪が指摘されていました。

両方の調査が指摘していることの中には、この生活困難層にある子どもたち「自己肯定感の低さ」「頑張れば報われると思っていない」「将来に夢を見ることができない」など、子どもたちの精神面にも、大きな影響を与えている、ということでした。

さらに、千葉県の公立高校16校2515人の生徒を対象に行った調査からは、アルバイトをする理由の51%が、生活費のためという実態が わかりました。

楽しそうに高校生活を送っている、いわゆる普通の高校生が、実は苦しみ悩んでいることを、担任の教師も初めて知ったそうです。

 

このまま対策を講じなけれは、42、9兆円の社会的損失となるという日本財団の指摘もあります。

「世帯の年収」ベースだけで「貧困」と捉えるのではなく、日々の暮らしに追われる親子をどう支えるか、ここが、今一番問われ、早急に対応を必要とする部分であると考えます。

 

・そのためにも、ひとり親や年収など限定したものでなく、もっと広い調査が必要です。

 調査をしなければ、実態は見えてきません。 

 板橋でも是非 大田区のような実態調査をして欲しいと思いますが、いかがでしょうか。

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