今日はこの秋一番の寒さになるとの予報で、季節ハズれではありますが、
次は「熱中症対策」についての質問です。
この夏の電力需給は、ピーク時も「厳しい日ゼロ」でした。
夏にクーラーをつけることに罪悪感がある人がいますが、
暑い日はクーラーをつけることをためらわないで欲しいと思います。
① 高齢者の熱中症対策で一番の問題は「暑さを感じない」ことです。
70歳以上の高齢者人数、また70歳以上のひとり暮らしの高齢者は、
区内に何人いるのでしょうか? 高齢者のみ世帯はどうでしょうか?
今年は異常な暑さと言いながら、年々その暑さが酷くなっているように感じます。
残念ながら、この夏、区内の高齢の3姉妹が熱中症で亡くなりました。
その後、メール配信で熱中症の対策の呼びかけがあったり、
高齢者に電話で声かけをしていたようですが、それも限界があります。
民生委員さんも、暑い中回って声掛けをしていましたが、回りきれるものではありません。
昨年、環境省が立ち上げた熱中症予防声かけプロジェクトに、
板橋区も参加し、「うちわ」を作成し、高齢者に配布をしました。
私は昨年の決算総括質問で、暑さを感じられない方に、
暑い時に使うようにと「うちわ」を配布しても、効果はないと申し上げました。
「暑さを感じない人には、可視化で気づかせることが必要」と
申し上げ、自分で気づくことができるように
世田谷区の「熱中予防シート」を配布する取り組みを紹介し、
板橋区でも取り組むよう提案いたしました。
しかし、今年の取り組みは、ウェットティッシュの配布でした。
都監察医務院の調査によると、熱中症の死亡者は
60歳以上が圧倒的に多くなっています。
また、エアコンがあっても使っていない人が、エアコンなしを上回っています。
また、熱中症で搬送された東京都の高齢者は、約4ヶ月で
4561人、1ヶ月約1100人、1日40人弱と、たいへん多くなっています。
「ウェットシート」のパッケージに、いくら注意するよう言葉を入れても、暑さを感じない人には
役には立ちません。
暑いと感じなくても、暑いんだと認識してクーラーをつけたり、風通しを良くしたり、
水分をとったりなどの対策をしなければ、熱中症を防ぐことはできません。
板橋区では可視化で暑さを認識できる「熱中予防シート」検討したのでしょうか?
お答えください。
② 生活困窮者を支援するNPO「自立生活サポートセンター・もやい」の
稲葉剛(つよし)理事は
熱中症で多くの死者がでる背景に「高齢者が孤立し、生活保護受給者が
地域に出づらい事情がある」 と指摘しています。
「生活困窮者はエアコンを設置しなかったり、電気代を気にして使わなかったりする。
夏に生活保護費を増やす夏期加算が必要だ」 と話しています。
高齢の女性単身者は、特に生活困窮に陥りやすくなっています。
もともとパートなど非正規での就労が多いため、給料は男性の2/3、
その分、年金の受け取りも少なくなります。
夏期加算を増やすことは難しいと聞いていますが、出かけやすい地域の居場所を増やしたり、
そういう居場所の周知をすることが大事になります。
区の施設だけでなく、コミュニティカフェなども、その受け皿になると思います。
外に出づらい状況があるからこそ、さまざまな場所があることを知っていただき、
その中から自分にあった場所を見つけて、涼んで欲しいと思います。
そのための取り組みや、周知を広げて欲しいと思いますが、いかがでしょうか?