2、バリアフリー(ユニバーサルデザイン)について
私事ですが、5月に足を骨折して、松葉杖、車イスを利用いたしました。
頭では理解しておりましたが、実際に利用してみますと、世の中はバリアアリーだらけだと痛感いたしました。
今回、この実体験も踏まえながら、質問をしたいと思います。
1) 庁舎内のバリアフリーについて
本区は、2002年「板橋区バリアフリー推進条例」を制定し、ノーマライゼーションの社会の実現に向けて、日々取り組みを進めているものと考えます。
その中で庁舎というのは、その自治体の顔であり、自治体の考え方、あり方が一番よく見えるところだと思います。
この春、庁舎南館がグランドオープンいたしました。
南館と北館は通路で繋がっていますが、4階以上は傾斜があり、上に行くほど急になります。
今回、この通路を車イスで通ってみました。
傾斜に差し掛かると、するするっと動き出す車イスに恐怖を感じて、あわてて手でブレーキをかけました。
特に6階部分は、60cmの段差のため、傾斜も急に感じられ、
途中 凹凸(おうとつ)の障害も設けているものの、あまり役に立たないように感じました。
南雲議員に協力していただき、車イスでスロープを降りるのに付き添っていただきましたが、
スロープでスピードが出ないように車イスを引っ張ることでブレーキをかけながら下ることになります。
付き添いの方が高齢の場合、特に女性の方などでは、随分力が必要になり、
大変なことは容易に想像できます。
スロープを下るのも怖いですが、上る時には、さらに危険性があります。
途中で、もしも間違ってバックしようものなら、バックしたまま傾斜を下ることになってしまいます。
また、この通路は人の通りも少ない状態にあります。
① 現状をみると、この通路に傾斜があることが、どこにも案内されていません。
また階ごとに傾斜が違うことも、記されていません。
傾斜が許容範囲内であるとしても、庁舎に年に1度来るか来ないかという方も、たくさんいらっしゃいます。
傾斜があることを知っている人の方が少ないのです。
視覚に障がいのある方もいらっしゃいます。
早急に「傾斜があること」について、案内を掲示し、
また職員も機敏に反応したり、ひとこと声掛けをするなど「おもてなしの心」を持って、
対応して欲しいと思いますが、いかがでしょうか。
② 車いすに乗って初めてわかりましたが、北館のロビーのタイルの上を通ると、
カタカタカタカタ 振動があります。
車イスの方にそのお話をしたところ、電動車イスの場合、それがより顕著だとのことです。
区の施設を作る時には、見栄えだけでなく、さまざまな方への配慮をお願いしたい。
そのためにも、職員が車いすに乗って、必ず体感してみること、
そして、そこで体感したことを共有・蓄積し、今後に生かしていくことを提案いたします。
見解をお伺い致します。
2) 板橋駅をはじめとする駅のバリアフリーについて
JR板橋駅については、JR東日本に対し、板橋区議会からも「JR板橋駅のバリアフリー化を求める要望書」を提出しています。
しかし、先日も板橋区のことを話題とするfacebookのサイト上で、板橋駅のバリアフリー化の遅れについて指摘を受けています。
高圧電気ケーブルの問題もあり、今すぐにはエレベーターを設置できない事情があることも理解しています。
しかし、そうは言っても、今この時も困っている人が現実にいらっしゃいます。
わざわざ遠い駅を利用している人もいます。
これは板橋駅だけの問題ではありません。
各駅にエレベーターをワンルート確保しても、そこまで行くのが、とても大変なのです。
1mでも移動範囲を少なくしたい、渡りきれるか心配になる横断歩道や踏み切りは、なるべく通らずに目的地に行きたいのです。
板橋駅に限らず、駅のバリアフリー化がさらに進むまでの間の、困っている人に寄り添う体制を考えて欲しいと思いますが、いかがでしょうか。
3) 見えない障がいとして、ある種の障がいがある人には、文字の字体によって理解の度合いが違います。
明朝体は、見えづらく、理解しづらいそうです。
さまざまな人が目にする広報いたばし、お知らせ、速報など、公の文書には、できる限りゴシック体を使用するなど配慮を求めます。
パソコンで書体を変更する手間は、そんなに大変ではないと思います。 見解を求めます。