「生理の貧困」に思う

「『生理の貧困』に思う」というタイトルで原稿を書く機会を頂き、今週発送となります。

こちらにも、書かせて頂きたいと思います。以下

今、日本各地の自治体で防災用に備蓄していた生理用品を配布する取り組みが広がっている。新型コロナウイルスの感染が広がる中、今までうやむやとされていた社会的な女性の困窮や様々な課題が可視化されたことがその土台にある。
年末年始、各地で炊き出しや相談会が開かれた。リーマンショック時の参加者は男性が中心だったが、コロナ禍では女性の参加、その中でも若年女性の困窮が指摘されている。この現状を受け、3月には女性に特化した相談会も開かれている。
そんな中で、豊島区での備蓄物資としての生理用品の配布の取り組みが大きく取り上げられ、「生理の貧困」として注目された。その取り組みは都内に急速に広まり、日本各地にも広まりつつある。
板橋区議会でも3月の予算審議の中で、複数の会派から備蓄物資の生理用品の配布を求める要望が出された。私の会派でも、区長、そして教育長に対し、生理用品の配布について要望書を手渡し、学校の保健室や区立図書館の洗面所、また高校生など若い女性が普段からいてもおかしくない場所での配布、言葉にしなくても受け取れるしくみ作りなど、渡し方の説明も行った。
その後、板橋区でも3月29日~4月2日まで生理用品の配布を始めたものの、普段若い女性などはいない場所での配布、周知不足などもあるのか、配布できた数が少ないとのことで、配布の延期が決まった。
しかし、そもそも生理用品の配布の「目的」は何だろうか。
もちろん困っている人に渡すことは目的の1つである。しかし、たくさん配ることや配り切ることは、本来の目的ではない。「生理用品の配布」を1つの切り口として、困りごと、問題を抱えている女性と繋がること、その相談や支援に結びつける事が、本来の目的ではないだろうか。
「生理用品を買うことができない」ということは、生理用品「だけが」買えないわけではない。それを踏まえたうえでの支援が必要なのである。
また、生理用品は消費税の軽減税率の扱いとはなっていない。健康に生きる上で、毎月女性に訪れる生理に必要なものが軽減税率になっていないことに、そもそも女性の視点が入っていないことを痛感する。
一方、海外に目を向けるとスコットランドでは2020年11月に世界で初めて生理用品を無償提供する法案が可決され、ニュージーランドでは今年6月から「生理の貧困対策」として全ての学校で生理用品を無料配布することが決まっているなど、世界では無料配布の制度が広がり始めている。
この違いにもジェンダー指数120位の日本の現実が透けて見えるようだ。
今回、備蓄用の生理用品を配布したことで助かった女性はたくさんいた。しかし、生理は毎月ある。次の生理の時には、また足りなくなる。1回配布して解決する問題ではないこと、もっと根本的な問題があることを、考えることが必要である。