2、防災について
九州、三重、岡山など日本各地で集中豪雨に見舞われ、大きな被害が出ています。特に先日の台風15号による千葉県の被害は甚大です。
被害に遭われました皆様にお見舞いを申し上げ、一日も早い復旧をお祈りいたします。
その台風15号は、コースが少し西に逸れていたら、この甚大な被害が板橋区にも及んでいた可能性は否定できません。
今までは大地震に目が向きがちでしたが、年々被害が大きくなっている大雨や台風にも、もっと
目をむけることが必要です。
今回の被害では「電力の確保」「燃料の確保」という課題が、大きく浮かび上がりました。
電力がないことで、熱中症で命を落としたり、生きるために最低限必要な水さえも確保できないなど、被害をさらに大きくしていることは否めません。またストレスから体調を崩している人も多いそうです。
1、「電力をどう確保するか?」
今の生活は、電気があることが前提で、すべて動いています。
首都直下型地震では、東京都は板橋区の停電率は低いと試算しており、今までの備えは、電力が
確保されることが前提でしたが、これからはブラックアウトの可能性も考えた備えや対策が必要
です。
千葉県では1週間経った16日でも1万4500戸で断水が続いていました。
被災直後は水が出ていても、電力がないために貯水槽に水をくみ上げることができず、貯水槽の水を使い果たし、水が出なくなっている所もあります。
電力がないことで、日が経つにつれ状況が良くなるどころか、酷くなっている現状があり、対策に盛り込むことが必要です。
豊島区は大停電、ブラックアウトに向けて対策を取っています。
この秋からイケバスを走らせ、いざという時には2000台以上のスマートフォンを充電できる
電源車にもなるとのことです。
そこでお伺いいたします。
- 板橋区においても、ブラックアウトの可能性も考えた対策を取り、計画を立て、訓練に取り入れることが必要だと思いますが、どのようにお考えでしょうか。
- 区役所の非常用電源は72時間は動かせます。その他の区有施設での非常用電源や予備電源
の有無、どのくらいの時間使えるのかを確認、把握することが大事だと思います。
また、区有施設、特に避難所において、停電時においても十分な給水を継続することができるような環境整備が必要だと考えますが、見解はいかがでしょうか。
- 例えば福祉避難所との連絡のやり取りも、今はが前提となっています。
電力を確保できなければ、それもできません。
区の体制だけでなく、福祉避難所となる施設と双方の電力確保が必要です。
そのための環境を整えることが必要だと思いますが、いかがでしょうか。
2 次に、「燃料不足」についてです。
「ガソリンがなく、自治体の車を動かすこともできない、電源がなくなり防災行政無線も流せ
ない、という報道がありました。
非常用発電機の燃料が底を尽き、けれどもその燃料が手に入らない。
停電で信号が止まると、事故が多発するため、タンクローリーを動かせないと聞きます。
板橋区はどのように対策を考えているのでしょうか。
また協定は、どのようになっているのでしょうか。
3 電力の供給が止まったことで、通信機器のバッテリー不足が生じました。
SNS、メール、電話など、通信網が断たれることで、情報を得るだけでなく発信することもできず、被害状況を伝えることも把握することもできない状況が発生しました。
通信端末だけでなくWi-Fiも使えない状態となりました。
情報が入らない不安、先が見えない不安は、非常時には混乱を招く恐れも大きく、情報伝達は重要な要素であると思います。
また、せっかくの支援も、必要とする人に伝わらなければ役立てることもできません。
板橋区はこの情報の伝達のための対策は、どのように行っているのでしょうか。
4、今回の台風の被害では、職員の確保が難しいと言われています。
そして、現場を知る、また動くことが出来る職員の不足が指摘されています。
千葉での今回の教訓を生かすことは、区民のためにも必要です。
また、土木だけでなく、日ごろから高齢者等の個別のごみ収集を行ったり、区内の細かい道を
よく知っている清掃部門の職員に災害時に活躍してもらう等の取り組みは、
大変有効だと思います。
縦割りではなく、日ごろの仕事の経験を活かした横の連携を取ることができる体制を
構築してほしいと思いますが、どのようにお考えでしょうか。
また、板橋区でも、区の職員の1/3は非正規職員です。
災害時も動くことが出来る正規の職員を確保し、職の継承をしっかりとすることの大切さが改めて浮き彫りとなりました。災害時の対応も本務業務であることをしっかりと認識をして、正規職員の採用を考えてはいかがでしょうか。お答え願います。