都市計画審議会~トップダウンで決められた大山駅前広場&東武東上線高架化~

【大山駅前広場と東上線高架化計画】

9月12日(木)、今年度2回目の都市計画審議会。
板橋区議会にもたくさんの陳情が寄せられている「大山駅前広場」の計画案が、
早くも都市計画審議会に付議されました。
昨年2月に板橋区が計画(案)を発表して、まだ1年半しか経っていません。
多くの地権者からの納得も得られないままです。

さらに、大山駅周辺の東武東上線の高架化(都の案件)についても、
今回の審議会に付議し、
11月20日の東京都の都市計画審議会へと送ろうというものでした。

【審議会での決断の重さ】

地権者のみならず、区民や関係者のみなさんの関心も高く、
30人限定の傍聴席はあっという間に満席となり、入れなかった人もいました。

8月29日に行われた「閉会中の都市建設委員会」の中では、
「区民の納得も得られず、
計画への1600ともいわれる意見書が反対が多いならば
この計画を拙速に審議会にかけないでほしい、
見直してほしい」という内容の陳情の項目が、
自民、公明、民主クラブ(立憲・国民民主)が反対をし、不採択となりました。
その中で複数の委員(議員)があげた理由や意見は、
「専門家や地域の人などが参加する審議会で話し合うことが望ましい」
という由のものでした。
ということは、それだけ審議会での一人一人の判断、決定が
重くなるということです。
私は、このことも踏まえて、審議会に臨みました。

審議会では理事者がまとめて説明をし、一括での採択となりました。
説明に約1時間近くかかりましたので、
その説明よりも審議が短いなどということはあってはならない、
そんなことになったら区民に申し訳ないと思いつつ、
質問と意見を申し上げました。
私が発言することに対し、質問と意見が混ざっていたこともありますが、
会長である議長は、何度も口をはさみました。
特に、審議会の規則ではひとり当たりの時間制限はありませんが、
早く止めるよう忖度するように、と受け取られる発言も度々ありました。
後から、傍聴していた人が
「あれは五十嵐さん対策だね。どうみても区側に偏った舵取りだね」
そう感想を伝えてくださいました。

【私の思い】

私の発言が嫌がられているなと思いながらも、
意見と質問の混じった発言を続けたのは、
他の審議委員にも知ってほしいことが、たくさんあったからです。
そして審議委員の決断の重さを改めて考えてほしいという思い、
また、他の方にも発言してほしかったからです。
同時に、傍聴に来ている区民の皆さんの気持ちを
代弁したいという思いもありました。

【1600の意見書】

途中、都からの複数の委員も口を開き、推進の意見を発言していました。
これは、そうせざるを得ない状態だったのだと思います。
他の審議会で、これほど積極的に都の職員が発言をしているのを見たことがありません。

今回の計画に対しての区民や関係者からの意見書は、反対ばかりでした。
「進めよう!賛成!」という積極的な意見は、見つけられませんでした。
この意見書は昨年の12月中旬から1月にかけて集められたものですが、
そのあと、ずっと公開されないままでした。
1600の意見書を早く公開するようにと、私たちも要求してきましたが、
区は結局、今回付議されるまで出しませんでした。
(このことについは、審議会の中でも意見が出されました。)
その意見書の反対の意見は、どのように反映しての今回の決定なのでしょうか?

複数の審議委員からは、このような中で今日結論をだすのは
拙速だという意見も出されました。

委員会の中でも「寄り添う」という言葉が理事者の発言には多いのですが
これでどうして寄り添ってもらえていると感じてもらえるのでしょう。

【動議が出され、8対8に!】

いよいよ採択となった時に、
「今日、結論を出すのは拙速だから、次回に結論を先送りする」
という動議が出され、
その動議に対し、賛成と反対が 8対8 と
可否同数となりました。
ここで、審議会議長(会長)が結論を出すべきとして
動議に反対し、最終的に賛成と反対が 8対9 となりました。

本来、可否同数となった時は、議論を深めるために継続とするのが基本ですが
今回はそうはなりませんでした。
とにかく、11月20日の東京都の都市計画審議会に何が何でも間に合わせたい、
何よりも、それを優先したいという区側の強い思いだけが
先行していることを痛感しました。。

 

【採択され、東京都へ】

結果、採択とされ、都市計画決定に賛成が10 反対が 6  となり
板橋区として、都市計画決定すべき となりました。
今度は 11月20日の東京都の都市計画審議会へと審議の場は変わります。

【区民の思い】

いよいよ採択となった時に、傍聴していた区民の皆さんが、
「計画に反対」と書かれた紙を一斉にあげました。
そして、10人以上の方が 即 「退場」となりました。

退場となり、席から立ちあがる傍聴者の方から
家を取られる人の気持ちを考えろ!
という言葉が聞こえ、たまらなくなり、涙がこぼれました。

何にもまだ補償が決まらない中で、計画だけは着々と進められる。
不安だけが広がります。

そして、自分の家に側道がかかるのを
まだ知らない方も たくさんいるのです。
大山駅前広場のみなさんは、
トップダウンで計画を決められて、不安な中にいるのに、
さらに、同じような人たちを増やすことになります。

こんなことで、良いのでしょうか。
どこが「寄り添う」なのか。
SDGs 自治体8位と言いながら、
住んでいる人の住まいや職場を取り上げる政策のどこが
「持続可能な街づくり」「誰一人取り残さない」なのでしょうか。

何度も言いますが、公務員は服務宣誓をして公務員になります。
その宣誓は「憲法を順守する」ことです。
「住まいは人権」、その人権をないがしろにする政策は、
公務員として 行ってよいものか、
公務員にそんな仕事をさせてしまって良いのか。
私は、とても残念に思います。

審議会としては異例の動議が出て、
それも審議委員の賛否が同数となったにも関わらず、推し進められてしまう・・・
これでは民主主義での議論ではなく、
結局はトップダウンを強行するための ただのセレモニーだったのか、
そう感じてしまい
ます。
そう思うと、情けないやら悔しいやらで、残念でたまりません。

でも、私は困っている区民と共にいたい、寄り添いたいと思います。