板橋のこれからの教育のベースはどうなるのか? 郷土愛は強要するものなのか?人権意識、大丈夫?

これから10年間の板橋区の教育の基礎となっていく
「板橋区教育ビジョン2025(案)」
今回の閉会中の文教児童委員会(21、22日)で、その案が示されました。
「大綱」は必ず出さないといけないもので、
この板橋区のビジョンに当たるものは、努力義務との説明がありました。
板橋区長の大綱は1月8日付で既に決定し、出ていますが、
私は気がつかず、その内容にも、とてもショックを受けました。
今回、委員会で審議したものは、
板橋区教育委員会がこの先10年をどういうことを基本にしていくか、
この下にプランも作っていき、これをもとに予算もついていくという大事なものです。
しかし、この案を読めば読むほど、私は大きな違和感を感じ、
気持ち悪くなりました。
書き方、構成もわかりづらいのですが、
   どうして、これを読んで、みなさん違和感を抱かないのか?
   人権を制限することになると、どうして気がつかないのか?
と申し上げたところ、課長からおかしいとは思わないという由の答弁があり、
   おかしいと気がつかないことが、さらに問題である、
と申し上げました。
自己肯定感を高めるのは大賛成。
とても大切なことです。
しかし、それと並列して、なぜ「板橋の郷土愛」 をわざわざ書かないといけないのでしょうか?
「郷土愛」は、わざわざ明記しないといけないものなのでしょうか?
郷土愛は押し付けるものではなくて、自然に抱くものではないのか?
それとも強要しないと郷土愛が持てないのか?
郷土の文化や歴史を学ぶことは大事なことですが、それと郷土愛を求めるのは違うものです。
郷土愛を強要するのは、余計なお世話ではないでしょうか?
 「日本を愛せ!」 「愛する日本のために命を捧げよ」
という、戦時中の教育を連想してしまうくらいの違和感を感じました。
また文中に出てくる 「育てたい子ども像」 ってどうなんでしょう?
型にはめて、そこからはみ出した子は認めないのでしょうか?
こんな言葉を使うことに抵抗がない、
おかしいと思わずに載せてしまうということ、そのこと自体、問題ではないでしょうか?
庁議にもかけられて、委員会に出ているものです。
その間、だれからも異論が出たり、何らかの指摘はなかったのでしょうか?
また、教育委員会が
    「全ての区民が目指す人間像」
を 「定め」ることに、なんら違和感がないのでしょうか?
みんな違って、みんないい、
そのままのあなたでいいんだよ、とまるごと受け入れることが、
自己肯定感に結び付き、
愛されているという安心に繋がるのではないのでしょうか?
子どもはたくさんの可能性を持っていて、
変わっていくことを信じることが、教育ではないのでしょうか。
上にあげたのは指摘した一端であり、
他にも指摘したいことがありましたが、
これでは、人権を制限することになるのではと危惧していると、強く強く指摘いたしました。
そして、提案する人の中に、これをすべて備えている人がいるのか、聞きました。
また、親、特に育児に関わる時間が圧倒的に多いお母さんは
子育てしながら不安に思い、
また、親自身も自己肯定感が低くなっている。
そこに、理想ばかり言っても、
さらに「自分の子どもはこれができているのか」と不安が募り、
ストレスも生まれる。
それがどんなに辛いものかわかっているのか、
言うからにはしっかり支援して欲しい、と申し上げました。
委員会の所管の担当者たちは、
どうして私がこんなにも怒りを込めて、このようなことを言うのかと
ポカンとしている人が大多数でした。
直接関係ない所管の方は、
うんうん頷きながら聞いている人も見受け合っれました。
しかし、委員会の他党の委員にも、
いったいこれの何が悪いんだかわからない、という委員、
所管でも人権問題になるなど思わなかった人が多かったと思います。
今まで私は何度も「人権教育」
また具体的に「CAP」を復活させることなどを申し上げてきましたが、
すでに十分だなどと答えていたことが、
こんな認識の中での答弁だったことを、改めて痛感するとともに、
言葉は同じでも中身はまったく通じていなかったことを知りました。
そもそもの「人権とは」そして「子どもの権利」についてを
問いかけ続けて行かなければと思いました。
自分達の人権への鈍感さが、いかに鈍感なのか、
気づいてくれた人が一人でもいたらと、願います。
これから、昨日の文教児童委員会を受けて、
教育委員会が開催されます。
教育委員の方たちの人権意識のレベルが気になります。
また、2月13日から26日は、
この「板橋区教育ビジョン2025(案)」へのパブコメが実施されます。
教育ですから、幼稚園から関係してきます。
いま、幼稚園、小学校、中学校にお子さんを通わせている方だけでなく
まだお子さんがいない方でも、この10年の間にお子さんが生まれたら
その教育の中でベースとなっていくものです。
決して他人事ではありません。
お子さんでなくお孫さんでも、気になりませんか?
これから、道徳が「教科」とされ点数がついていくなど
これから10年の教育は大きく変わり、
どんな人間に成長するか、影響も大きいものです。
その時皆さんはどんな教育を願うのか、どう考えるのか
日本の未来を担う子どもたちの教育について、
どうぞみなさんもいっしょに考えてください。
パブコメにも、難しことは考えず、参加してください。
教育の大切さを、ますます痛感する日々です。
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