一般質問 3、会計年度任用職員について (2019年第3回定例会)

3、会計年度任用職員について

 

板橋区の職員の約1/3は、非常勤職員となっています。

地方公務員法3条の3の3の規定に当てはめて、様々な職種が生まれています。

板橋区でも69種の職があるとのことです。

会計年度任用職員については、今定例会でも条例案が上程されています。

この条例が通れば、今まで労働基本法の基にあった区の非常勤職員の働き方が、地方公務員法のもとで定められることとなり、パートタイム会計年度任用職員となる約1300人に影響があります。

「一般職」の非常勤職員という「会計年度任用職員」という制度になることで、今までなかったボーナスが2、6か月出るようになりますが、一方で職の安定性や昇給など、労働者の働く意欲を醸成し、最終的には区民サービスの向上につながる部分に、まだ不安が残る状態であると考えます。

そもそも、会計年度任用職員制度創設の目的は、劣悪な労働条件と不安定雇用の改善だったはずです。

国で法を定めた時にも、「不利益変更はしてはならない」と付帯決議をつけています。

今回はこの視点から、質問を致します。

 

  • 板橋区の場合、会計年度任用職員は4回まで再度の任用できるとすると聞いています。そして5年すると改めて公募となるシステムです。公募となると言っても、必ず採用されるとは限りませんので、そこには職の不安定さがついてきます。

しかし、江東区では現在働いている非常勤職員には、そのような縛りはつきません。

また八王子市でも、再度の任用の回数の制限はないと伺っています。

国会答弁では、総務省は一貫して上限回数設定に否定的な見解を表明していました。

1年でも働けばそれだけ経験を積みます。区民サービスも向上すると考えるのが自然です。

5年で雇止めになるのであれば、それまで培ってきた経験やスキルやノウハウがリセットされることになります。専門性を積み上げるためには時間が必要ですが、その専門性の継承も不安定なものになります。

東京都などは再度の任用を4回までとしていますが、この任用については各自治体で決定できるものであり、必ずしも都に従わなければいけない、というものではありません。

また、職の不安定さは人材の確保を難しくし、貴重な人材の流出にもつながります。
板橋区が再度の任用を4回までとする明確な理由、例えば法的根拠などございましたらお示しください。

 

  • 2020年春に会計年度任用職員として働き始めるとして、5年後には5年経過した会計年度職員全員をいったん「雇い止め」し、公募をし直すこととなります。その際には、さらにたくさんの募集者への事務作業が発生しますが、その作業は膨大なものとなると想像できます。
    再度任用制度をしなければ発生しない負担や経費があると考えます。それでも、公募をすることを選択することについてメリット、デメリットをお教えください。

 

  • 会計年度任用職員となることで、「評価」が行われることになります。

板橋区の場合、正規の職員の「評価」は「勤勉手当」のためと考えますが、会計年度職員にはその「勤勉手当」はありません。

しかしながら「評価」があるということは、その評価が「再度の任用」の際の評価につながるのでは、また5年経っての公募に使われるのではと、会計任用職員にとっては権利主張がしづらくなるなど不利な状態に置かれることは否めません。

会計年度任用職員が安心して働き、労働者としての権利を主張できる環境を担保すべきと考えます。

板橋区はこの点をどのようにするお考えでしょうか。

また、その評価の基準は公表されるのでしょうか。評価結果は本人に開示されるのでしょうか。

 

  • 次に昇給がないということについてです。

1年目より、2年目、3年目と経験を積むことによって、仕事の理解も深まり区民サービスも向上すると考えます。特別職に昇給があることは疑問が生じても、一般職ですから昇給があっても、なんらおかしくないと考えます。会計年度任用職員は昇給がない、前歴加算がないというのは、同一労働同一賃金の観点から見ても不当と考えます。昇給のない理由をお答えください。お答えできないようでしたら、昇給制度を要綱でお作り下さい。

 

  • 会計年度任用職員は日給での支払いとなり、今年度のゴールデンウィークのように連休が増えたりなどで、振り替えなどができない職場では、月によって給与の額がかわり、不安定な生活となります。生活するための基本の給与をしっかりと補償することを求めます。またそのために、どのように対応なさるのでしょうか。お答えください。」

 

  • 学校では教員の働き方改革が始まり、そのこと自体は喜ばしいことですが、教員が担ってきたものが、学校の事務員にしわ寄せがきている現実があります。例えば給食費や教材費など一手に集めるなど、加えて「評価」もあるため、仕事を頼まれたときに「できない」とは言えず、無理をして頑張ることになり、それが結局はサービス残業につながると危惧します。
    働く環境を整えるための担保はどのようにお考えでしょうか。

 

  • いま勤務している非常勤職員などが新たに会計年度任用職員になった場合、これまでの経験がどれだけ評価されるのでしょうか。何年働いていてもゼロベースからとなるのでしょうか。お答えください。

 

  • この制度を導入することで、初年度となる2020年に必要となる予算はいくらでしょうか。

お答えください。

また、任用規則、要綱はどこまでできているのでしょうか。今回条例は制定しても、任用規則、要綱に関しては、

まだ変更できる可能性はあるのでしょうか。

 

 

 

地方公務員法の「平等取り扱いの原則」の適用は、「再度の任用上限設定」雇用年限の導入ではないと考えます。今回の板橋区の制度は、非正規職員の雇用不安を解消するものとはなっておらず、国会での「地方公務員法及び地方自治法の一部を改正する法律案に対する付帯決議」が禁じる「不利益変更」そのものです。公募に応募し、再度任用されるチャンスがあるから、再度任用に上限が導入されても問題がない、とすることは、働く者の立場から考えれば、全く別のものです。

 

自治体は民間のお手本にされる立場であるからこそ、同一労働同一賃金の考えの基、働くものの雇用の安定をはかり、さらに区民サービスが向上するような制度設計にすることを強く要望し、この項の質問を終わります。