2016年3月予算総括質問より(LGBT、男女平等推進センター、子どもの貧困、南館でのブライダルなど)

2016年3月22日 予算総括質問

◯五十嵐やす子
きょうも質問をお願いいたします。市民ネットの一番手といたしまして、質問をさせていただきます。
まず、誰もがありのままの自分で暮らすために。以前より私は、人権の大切さを申し上げ、質問も重ねてまいりました。昨年の8月、東京都は人権尊重宣言をしました。東京都人権施策推進指針を改定し、性同一性障がい者と性的指向について、新たな人権として取り上げ、正しい知識の普及、理解の推進、偏見差別の解消を目指すと公表しています。誰もがありのままの自分で暮らすこと、幸福を追求する権利があり、このことは憲法で認められています。表現の自由もしかりです。もともと違う意見を出し合い、話し合う場である会議の場において、自分の意見や考えと違うからといって、他人の主張を一方的に否定し、誤りとし、また他者の発言まで制限する、これこそ憲法で守られ、認められている表現の自由の否定であり、ゆゆしき事態と私は考えています。
オリンピックを招致し、世界のさまざまな国からさまざまな文化や習慣を持つ人たちを迎えていくのなら、今以上に人権や表現の自由に対して、理解し、尊重しなければ、オリンピックなど語れないと思います。
さて、そのオリンピックですが、国際オリンピック委員会、IOCは開催都市契約に差別禁止条項を追加し、2022年冬季からはLGBTに差別のある都市では、オリンピック・パラリンピックの開催はできません。また、ことし1月、IOCが性同一性障害などトランスジェンダーの選手について、8月のリオデジャネイロオリンピックで、性別適合手術を受けなくても、出場を容認する方針であると発表し、新たなガイドラインとし、勧告をしています。東京は2020年開催ですが、だからといって、差別があってもよいとは思いません。この人権問題、差別の解消は、オリンピック教育を掲げているこの板橋区においてもしっかりと見据えていくべき問題だと私は考えております。
まず初めに、板橋区の中では、前回の質問のときの対応も、男女社会参画課が対応してくださっています。東京都は、東京都の人権施策推進指針などを踏まえて、人権問題として対応しています。確認なんですけれども、板橋区ではどのように位置づけ、考えているのか。今後どのように対応していくのでしょうか。また、男女の格差がないことがLGBTの人にとっては楽になるということです。全ての施策を男女平等の視点で見直すことが必要と考えますが、区はどのように考えるのでしょうか、お答えをお願いいたします。

◯総務部長
おはようございます。よろしくお願いします。
それでは、五十嵐やす子委員のLGBTについて、お答えしたいと思います。
板橋区におきましても、性同一性障害や性的指向につきましては、人権問題として捉えてございます。平成28年度を初年度といたします。男女平等参画実現のためのいたばしアクティブプラン2020におきましても、男女社会参画課が中心となりまして、全ての施策が男女平等参画の視点を持って推進されるよう、庁内連携を強化し、正しい知識の普及、偏見や差別の解消を目指した啓発に取り組んでいくというところでございます。

◯五十嵐やす子
LGBTの方たちにお話を伺いますと、小さいころから違和感を抱えながら育っているということです。親や周囲の言葉、対応を見ていると、本当の自分をどう思っているのか、それも話せなくなるということです。子どものころから、自分に偽って生きることになります。常に自分を否定しながら生きているんです。つらいですよね。罪悪感を抱き、自分を受け入れられないために、自尊感情も育ちません。これでは、板橋区が目指す自己肯定感も育ちません。メンタルヘルスが悪化し、不登校、不出社、ひきこもり、周囲に相談ができない、特に親に、親御さんに相談ができないということです。このようなことがいろいろ起こってくるんです。多くの方が、そして自殺を考えるそうです。これは、2013年の内閣府も自殺総合対策大綱を見直して、連携体制、学校教育、この2分野に性的マイノリティーを加えています。
まずは、一番身近な保護者の理解を進めることが大事だと思います。他人からの心ない一言で親も傷つきます。親の心ない一言で子どもも傷つきます。子ども一番のハードルは親、そして親の期待だ、そのようにおっしゃっていました。親は、知識がないと、不必要に叱ってしまいます。また、育て方が、自分の育て方が悪かったんじゃないかと自分を責めてしまいます。子どもは、適切なサポートがあれば、本当はぐんぐん伸びるんです。可能性を伸ばせるのに、それが伸ばせない。しかし、カミングアウトは難しい。例えば、あなたが選んだんだからという言葉、LGBTは選択した結果ではなくて、生まれながらのもので、本人の意思や治療では変えられないものです。言うべきときに、隠さなくてよい社会にしていくこと、子どものころからありのままに自分らしく暮らせるようにすることが大事ではないでしょうか。
以上のことを踏まえて、次の質問をいたします。保育園、幼稚園、子ども家庭支援センター、児童館、保健所、男女の区別ではなくて、子どもの個性に対応することを改めて確認してほしいと思いますけれども、いかがでしょうか。また、保護者が一番早い段階で、相談をするところが今挙げたところだと思います。性同一障害やLGBTを受け入れることができるように対応することを、これが求められますけれども、どのように考えていらっしゃるでしょうか、お願いします。

◯総務部長
保育園ですとか、幼稚園を初め、いろんな場面で子どもたちに接する際、そういう際につきましては、性別にとらわれることなく対応しているところでございます。今後も、子どもたちがその個性に応じて能力を伸ばすことができるよう、正しい知識の普及や偏見や差別の解消を目指した啓発に取り組んでまいります。性的マイノリティーについての正しい知識と理解を深め、保護者の相談や子どもの不安や悩みをしっかりと受けとめ、実態に応じたきめ細かな対応を行っていくことが必要であると考えてございます。各職場、組織におきましては、そのように対応していきたいと考えてございます。

◯五十嵐やす子
次は、もうちょっと大きくなってから、今度は小・中学校の学校現場、教育現場での配慮についてお伺いします。
これは、LGBTの学校生活調査、いのちのリスペクト。ホワイトリボン・キャンペーン2013、これに書いてあるんですけれども、LGBTの方の7割がいじめ、不登校を経験しているそうです。自殺のハイリスク層にも挙げられています。周囲に理解者が1人でもいれば、死にたいと思うLGBTの子どもは30%減ると言われています。2013年、性同一性障害にかかる対応に関する状況調査、また2014年は全国の小中高校で事例報告がなされています。また、2015年、LGBTを含めた子どもたちへの教育的配慮を全国の小中高校に通知をしています。制服、トイレ、更衣室、修学旅行、男女に分かれての体育など、文部科学省が具体的な例を挙げて、指導をしています。
この間、板橋区では、小・中学校の現場では、どのような動きがあり、また文科省からの通知はどのように生かされ、取り組みができているのでしょうか。また、前回の答弁では、2015年の文科省からの通知を各学校に送付し、対応について周知したということでしたけれども、現場はどのくらい理解し、その理解度はどのようにチェックされているのか。また、周知のために送付しただけでは、事は足りないと思います。この点についてはいかがでしょうか。

◯教育委員会事務局次長
おはようございます。性同一障害にかかわる文科省の通知の理解、あるいは取り組みについてでございます。
文部科学省からの通知は、性同一障害にかかわる児童・生徒に対するきめ細かな対応の実施等についてということでございまして、昨年の5月に各学校、園に送付し、周知をいたしました。その後、各学校、園では、この通知に基づきまして、配慮が必要な児童・生徒に対して、みずから認める性別の衣服、制服、体操着の着用や更衣について保健室や多目的トイレの利用を認めるなど、本人や保護者との話し合いをもとに、児童・生徒に寄り添った対応を行っております。
性同一性障害にかかわる児童・生徒が求める支援は、当該児童・生徒が有する違和感の強弱等によりさまざまでございますが、今後とも児童・生徒の状況に応じたきめ細やかな支援を行うよう、学校を引き続き指導してまいります。

◯五十嵐やす子
ありがとうございます。お願いします。
それから、悪気がなくても、本人は悪気はなくても、教師のその心ない一言で傷つくことがあるんです。偏見や差別的な言葉が使われていないか、また道徳や家庭科などで、性に対してこうあるべきという限定的な話し方がされていないかなど、検証してほしいと思いますけれども、いかがでしょうか。

◯教育委員会事務局次長
小・中学校など、教育現場での偏見や差別的な言葉の使用についてでございますが、教育委員会では、教職員の人権感覚を磨くために、1年次、2年次、3年次、10年経験者研修のそれぞれの時点で、人権教育の研修を行っております。それ以外の教職員に対しましても、学校訪問の際に東京都教育委員会から配付をされております人権教育プログラムに掲載をされている人権感覚のチェックリスト等を活用して指導を行っております。
さらに、各学校では毎月服務事故防止研修を行い、教員自身がみずからを振り返り、結果を教育委員会に報告しております。現在のところ、偏見や差別的な言葉が使用されたという報告はございませんが、教員の子どもたちへの接し方について、保護者からご意見をいただくことはございます。
今後も、教職員の不用意な言葉で、児童・生徒の心を傷つけることがないよう、教職員の人権感覚を高め、どの児童・生徒も安心して登校できる体制を整えてまいります。

◯五十嵐やす子
私のところに実際にそういうふうにお子さんが傷ついた、先生は不用意な一言だったんだと思うんですけど、本当にそれで傷ついて、もうずっと学校から家に帰るまで泣いてたとか、そういう話も聞いていますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
それから、スクールソーシャルワーカーも含んで、教育現場でチームを組んでの取り組みというのが大切ですけれども、教師も含めての研修はどうなっているのでしょうか。お願いします。

◯教育委員会事務局次長
教育現場での研修についてでございますが、性同一性障害や性についての多様性への理解を深め、差別や偏見をなくして、全ての人々の人権が尊重される社会であることが必要でございます。人権尊重の理念に立った指導は、各学校、園で行われ、幼児・児童・生徒が自分の大切さとともに、他の人の大切さを認めることができるよう、研修や各学校、園への情報提供を行っております。現在、性同一性障害や性的指向への理解に特化した集合研修は実施していないところでございますが、若手教員等を対象とした研修の中で、人権教育に関するデータを取り上げているところでございます。
今後も、先ほど申しました東京都教育委員会が作成をいたしまして、全教職員に配付をしております人権教育プログラムを活用し、各学校、園での研修に取り組んでまいります。また、この資料につきましても、スクールソーシャルワーカーにも配付をして啓発をしていく予定でございます。

◯五十嵐やす子
やはり、誰か1人だけそれに詳しくても、いろんな人がそこにいる現場の人がみんなしっかりと理解した上で対応していくこと、それが本当に大事だと思いますし、またそのチームを組んでという中でも、やはりその人にお任せとか、してしまうのはよくないと思いますので、研修もこれからはちょっと考えてほしいなというふうに思います。
それから、前回の答弁で、板橋アカデミーについてですけれども、これからの日本教育、そして板橋の教育について、教師の話をもとに参加者が議論を行い、参加者一人ひとりが自己の考えを深めていく場とし、現時点では性的マイノリティーについてのテーマを取り上げる予定はないというご答弁をいただきました。
日々、子どもたちに接している中で、人権意識を高めることは大切です。今までも、人権教育は特別な場だけでなく、学校の日々の生活の中でのさまざまな場面で行われているというふうに伺っております。それだけ、何かあったときに、すぐに対応することになり、常に意識を高めておくということが必要になってきます。
LGBTについての問題は、まだ社会的にも理解されていない部分が多く、しかし、必ずそこに対象者はいるんです。それが、その対象者はいるという意識をしっかりと持っていただくことが大事です。大切な人権問題です。板橋が掲げる教育の中の自己肯定感にも大きくかかわります。
LGBTに関しては、小さいころに気づく人もいれば、60歳を過ぎてから気がつく人もいるそうです。子どものころからの理解というのが本当に大事です。
そして、保護者が一番のハードルというなら、現場である学校や教育委員会が理解しなければ、子どもは救われません。しかし、現場だけでの対応では、その理解の徹底も含めて、いつになるのかわからないと思います。そのためにも、ぜひ教育委員会を挙げて、率先して取り組んでほしいと思います。
板橋アカデミーには、学校長や副校長、教諭など、さまざまな方が参加していて、本当に理想的な研修場所だと思います。本当に、よくぞ始めてくれたというふうに私は高く評価をしております。再度お願いしたいのですけれども、いかがでしょうか。

◯教育委員会事務局次長
板橋アカデミーでのLGBTを取り上げることについてでございますが、以前、教育長の答弁でもありましたが、委員にもご参加をいただいております板橋アカデミーは、これからの日本の教育、そして板橋の教育について、講師の話をもとに参加者が議論を行い、自己の教育観などを深めていく場であるというところで位置づけております。
そのための場として、機能させるためには、参加者が日ごろから抱いている指導観や授業観、さらに子ども観について、互いに語り合い、磨き合うことにより、成り立っていくと考えております。
いわゆるLGBTにつきまして、特化して取り上げることはこの趣旨に沿ったものとは言いがたいと考えておりまして、今後もテーマとして取り上げていく予定はございません。
なお、人権教育につきましては、大変重要な課題でございますので、引き続き教職員への研修なり、情報提供を図っていきたいと考えております。

◯五十嵐やす子
しっかりと周知されるような取り組みをしてください。
次に、呼称についてです。戸籍上の性と自認している性が違う場合、今学校での呼称はどのように対応しているのでしょうか。また、卒業シーズンですけれども、卒業証書についてはどのように配慮をしているのかお願いします。

◯教育委員会事務局次長
呼称等への配慮についてでございます。性同一性障害にかかわる児童・生徒の呼称、呼び名につきましては、児童・生徒や保護者の意向等を踏まえ、配慮をしているところでございます。各学校では、これまでも配慮を必要とする児童・生徒の指導要録や卒業証書等については、学齢簿の記載に基づいて記載しつつ、呼び名においては当該児童・生徒や保護者の希望に応じて、通称名を使用するなど、配慮をしているところでございます。このような対応は、性同一性障害にかかわる児童・生徒だけではなく、DVから逃れてきた児童・生徒や外国籍の児童・生徒が通称名で呼名されることを希望する場合についても同様でございます。
今後とも、児童・生徒の悩みや不安に寄り添い、適切な配慮を行っていく考えでございます。

◯五十嵐やす子
ぜひお願いいたします。守ってあげてください。
子どものころからかかわる部署や男女社会参画課以外にも、さまざまな場所でしっかり理解して対応することが必要だと思います。窓口業務もあります。13人に1人がLGBTの当事者、これは電通のダイバーシティ2015の調査ですけれども、そのように言われています。必ず対象者がいるものとして、自分が知らないだけなのだという立ち位置で、全ての対策を進めることが必要です。自分がそうでないからといって、対象者の苦しみが想像できないではいけません。
3,500人いる職員の中でのお互いの理解が必要です。そのためにも、職員の研修がまず必要だと思います。人権問題としても、ぜひ研修で取り組んでほしいと思いますけれども、いかがでしょうか。

◯総務部長
職員のお話でございます。職員が部署や職種を問わず、公務員として必要な、当然知っておくべき知識や意識を習得する機会といたしまして、新規で採用時や、ある各職層の昇任するときですね、主任ですとか係長になるときには、悉皆で研修を実施をしてございます。その中で、人権研修をカリキュラムに組み入れまして、LGBTの問題も人権問題の一つとして取り上げているところでございます。
特に、公務員につきましては、とりわけ人権意識について敏感である必要があると思います。職務を通じてはもちろんのことでございますけども、今後とも公務員として当然に理解すべき問題として研修機会を確保してまいります。

◯五十嵐やす子
なかなか、まだLGBTっていっても、やっぱり通用しなかったりするんです。なので、ぜひ、ぜひ3,500人の職員の方々にはしっかりとよろしくお願いいたします。
次に、申請書の性別記載についてです。申請書など、性別、男女の欄が設けられているものを前にすると、LGBTの方はとてもつらい思いをするそうです。申請書など、男女の記載が必要ない書類にまで、これはどこが男女と書かないといけないのかっていうような、そういう書類にまで記載の欄があったら、それを削除してほしいと思うんです。また、記載が必要でも、自分が思う性別を書き込めるなど、記載の仕方に配慮を求めますけれども、いかがでしょうか。

◯総務部長
申請書等の記載でございますけども、現状、申請書等に関しましては、性別を含めまして、必要のない個人情報を集めることは行っていないとは認識はしているところではございます。しかしながら、それぞれの文書におきまして、性別記載の必要性も含め、見直しを行う必要なものは、削除していく方向で進めていきたいと思ってございますし、今までもそういう形で進めてきております。
一方、男女平等、あるいは女性の地位向上のためのさまざまな施策を推進していく上で、実効性のある取り組みのためにも男女比率を調査するだとか、いろんな状況把握のために必要な場合がありますので、そういう場合にもご理解いただきたいと思ってございます。特に、相談票ですとか、利用者アンケートのように、状況把握や課題分析等の必要性から、性別記載欄を設ける場合は、その調査目的に応じて、可能であれば、例えば、性別記載欄の記入は必須ではないとか、あるいは自分が思っている性を記載してもいいですよとか、そういうことも考えられるのかなと思いますけども、いずれにいたしましても、その目的に応じて必要最小限の情報収集に努めてまいりたいと思っております。
以上でございます。

◯五十嵐やす子
よろしくお願いします。
人権問題として理解が、今までのように申し上げたように必要ですけれども、社会福祉協議会や庁内の関連団体、民生委員さんとか男女平等参画に取り組んでいるグループの方々とか、その方たちとの協働とか連携はどうなっているのでしょうか、お願いします。

◯総務部長
各団体との連携でございます。今、ご紹介ありました社会福祉協議会、あるいは民生委員さんと、地域福祉の団体、特に人権につきましては、私どもでは人権擁護委員さんとよく連携をとってやらせていただいてございます。今後とも、意見交換を行うなどして、さらにその連携を深めていきたいと思ってございます。
また、登録団体等でございますけども、今、性的マイノリティーに関しての取り組みを標榜している団体さんは、今のところいないようでございますけども、それらにつきましても、団体の意向に沿った形で考えていきたいと思ってございます。

◯五十嵐やす子
よろしくお願いします。
一般区民の方たちへの周知もやっぱり大事です。親も知ることで苦しみが減りますし、子どもも理解者がふえていきます。何人参加したとかではなくて、意義のあることにお金を使うこと、研修をすることというのは大事なことだと思います。区民の方たちへの講座などでの周知の機会を持ってほしいと考えますけれども、いかがでしょうか。

◯総務部長
性的マイノリティーの方が家族に自分のことを伝えるっていうのはかなりハードルが高いということは聞いておるところでございます。正しい知識の普及や偏見、差別の解消を目指した人権啓発に取り組むことで、少しでもそのハードルが下がってくるのではないかなというふうに考えてございます。男女平等参画社会実現のための板橋区行動計画いたばしアクティブプラン2020におきましても、性的マイノリティーなどの多様性を尊重する意識の啓発を事業の一つとして取り上げているところでございまして、今後とも多様性を尊重する社会となるよう啓発を進めてまいります。

◯五十嵐やす子
今までのことも踏まえて、4定で提案いたしましたレインボーフラッグについての取り組みについて、再度お伺いいたします。
実は、この間私のところにその当事者の方がお見えになったんです。そのときに、やっぱりそのレインボーフラッグについて聞いてみました。そしたら、やはりレインボーフラッグの掲示がなければ、それはもうノーだと自分たちは理解していると言いました。そして、表示があって初めてイエス、ここでは相談していいんだ、そういう意味だと受け取っていますと、当事者の方がおっしゃっていました。
それを理解した上でお答えいただきたいんですけれども、まずは私が質問した後、どうなっているのか、またどのような検討をしたのか、またどのようにする予定なのか、お答えをお願いいたします。

◯総務部長
さきの定例会でそれら他区の状況ということで答弁をしました。今のところ、他区の状況を見ても、レインボーフラッグを施設に掲示してるところは見当たっていないところでございます。多様性を尊重する社会において啓発していく中で、社会の動き等を見据えつつ、考えていきたいと思ってございます。

◯五十嵐やす子
いいですか、教育委員会いいですか。

◯教育委員会事務局次長
レインボーフラッグの教育委員会での取り組みでございます。
各学校では、いわゆる性的マイノリティーの子どもに限らず、全ての子どもたちが何でも養護教員に相談できるよう、相談ポストや相談コーナーを設置するなどの工夫をしておりまして、今後も引き続き子どもたちが相談しやすい保健室となるよう、各学校に働きかけてまいります。
ご提案の学校でのレインボーフラッグの掲示につきましては、全庁的な方針を踏まえ、対応を検討してまいります。

◯五十嵐やす子
大体いつも他区を見てってことなんですけれども、何でも1番、No.1の板橋、いたばしNo.1目指してるんですから、こういうところからNo.1目指してみたらいかがでしょうか。
次に、この項の最後です。
区は、ユニバーサルデザインに力を入れていますけれども、性別に関するユニバーサルデザインとはどういうものなのか、区はどのように考えているのか、お答えをお願いいたします。

◯総務部長
ユニバーサルデザインについてのご質問でございますけども、性別、あるいは年齢や障害の有無にかかわらず、誰にとっても利用しやすくデザインするということがユニバーサルデザインの考え方であると考えてございます。その考え方を踏まえまして、性別にかかわらず、多様な生き方が尊重され、みんなが暮らしやすい社会のためのハード、ソフト両面の工夫が性別に関するユニバーサルデザインだと考えてございます。

◯五十嵐やす子
まだまだ、LGBT、いろいろ答弁はいただくんですけれども、だけど個人個人になると、まだやっぱり理解されていない部分もありますので、ぜひ区のほうでもちょっとそこ頭の片隅に入れて取り組んでいただけたらと思います。ありがとうございます。
次に、男女平等参画について移ります。
いたばしアクティブプラン2020、52ページに個人としての自己の意識と責任により、選択した多様な生き方が尊重されるよう取り組んでいく必要がありますというふうな文章があります。この選択した多様な生き方という部分なんですけれども、どのような意図で書いているのか、ちょっと私は先ほどからの質問にもかかわるんですけれども、ひっかかります。
先ほど、LGBTの質問の中でも取り上げましたが、あなたが選んだのだからと言われることが本当につらいとおっしゃいます。再度申し上げますが、自分が選択したのではなく、生まれながらのものであり、本人の意思や治療などで変えられるものではありません。板橋区の男女平等参画の基本が、その誤った理解のようにも読み取れますので、これは誤解を招くおそれもあるのではないでしょうか。当事者などを呼んでしっかりこの点も研修を受ける必要があると思いますけれども、いかがでしょうか。

◯総務部長
性同一性障害や性的指向が育て方や本人の選択によるものではないってことは十分に理解をしているところでございます。
ご指摘の箇所につきましては、性にこだわらず、個人として自立した人々が社会で活躍し、自分の人生を送ることを区としては支え、多様な生き方が尊重されるよう取り組んでいきたいという意味でございます。ご理解いただきたいと思います。

◯五十嵐やす子
何かあったときに、ちゃんとそうやって答えてください。
次に、今度は防災についてです。防災に女性の視点、LGBTの視点を入れていくことについて質問させていただきます。阪神淡路大震災、そして東日本大震災後、防災、避難所運営の意思決定の場に、女性の視点を入れていくことのその必要性が強く求められています。しかし、実際にはまだ理解が不足していると感じます。板橋区では、審議会などに40%女性を入れることを目標としています。2013年の決算総括質問において、防災会議に女性が少ないため、区長の裁量で女性の有識者を入れるよう、私は要望いたしました。それに対し、委員構成及び人選を含めて、検討課題とさせていただきますとお答えをいただいております。丸々2年以上がたっています。今、何人女性が参加し、また区長の推薦者はいらっしゃるのでしょうか。また、いないとすれば、どうして推薦しないのでしょうか、お答え願います。

◯危機管理室長
防災会議の委員のご質問でございます。現在、防災会議の中の女性委員は、委員53名中2名でございます。平成24年に板橋区防災会議条例の改正によりまして、「自主防災組織を構成する者、または学識経験のある者のうちから区長が任命する者」の条項を追加いたしまして、委員任命については区長の任命範囲を拡大したところでございます。
今、この条項で任命している委員は、板橋区医師会長、町会連合会会長、産業連合会代表、商店街連合会会長の4名でございまして、それぞれ重要な防災対策上の役割を担う方々でございます。
ただ、現在、この防災会議の委員構成の変更について、今検討しているところでございますので、その検討に合わせて、女性委員の任命の拡大についても検討していきたいというふうに考えてございます。

◯五十嵐やす子
私が前に質問したときには、54人いてその中の4人でした。今、53人のうちの2人ということで、後退していると思うんですよね。なので、これからぜひ前向きに考えていただけたらと思いますし、本当に女性の視点必要ですので、よろしくお願いいたします。
それから、以前避難所運営に際して、質問や意見を申し上げたときには、私もまだLGBTについて勉強がやっぱり不足していたために、やっぱりそのLGBTの方たちへの配慮がやっぱり抜けて、本当に欠けていたっていうよりも抜けていたと思うんです。
これから、さまざまな配慮を考えていくことがやっぱり必要だと思うんですね。それを、この間ちょっとJICAの中でもそういう勉強会があったんですけど、その中でも一番最後にそれが言われていました。その一つは、やっぱりトイレです。世界的な基準となっているソフィア基準では、女性と男性のトイレの数は3対1となっていますけれども、やっぱりこの中にもLGBTの方たちへの配慮が必要ではないかと、その会議の中でもおっしゃっていました。災害時にもだれでもトイレのように、女性も男性も使えるトイレも設置したほうが使いやすいと思うんですけれども、そのような配慮についてどのようにお考えになっているのかお願いします。

◯危機管理室長
災害時の避難所の運営につきましては、いたばしアクティブプラン2020を踏まえまして、総務部と連携いたしまして、避難所運営チェックシートを作成する等、男女平等参画の視点を踏まえた取り組みを行っていくという予定になってございます。この避難所におけるトイレにつきましては、学校施設のバリアフリーによりまして、だれでもトイレの整備が進んでおりますけれども、備蓄しております仮設トイレの運営につきましては、誰もが使えるトイレの設置についての取り組みは今現在ないところでございます。避難所運営には、多様な主体のニーズを配慮することが必要でございますので、仮設トイレの運用に当たりましては、状況に応じて性別に関係なく使用できるトイレも設置するなど、柔軟に対応できるよう運営体制を整えていきたいと考えております。

◯五十嵐やす子
ふだんできていないことが非常時にできるわけがないので、ふだんからこれはしっかりと取り組んでいただけたらと思います。
それから、2015年9月、昨年の9月ですね、板橋区男女平等推進センターに関する陳情が提出され、全会派一致で採択されました。板橋区男女平等参画基本条例に基づき、男女平等社会を推進するために、拠点としてのセンター機能を確立してくださいというものです。
グリーンホールに福祉事務所が移転することに伴い、今までもグリーンホールの一角に間借り状態だったスクエア-Iがますます縮小され、また相談機能は健康福祉センターへと分割され、目に見える形での板橋区の男女平等参画の後退と多くの方が考えています。
23区を見ても、男女平等推進センターが独立してるのは7か所あります。また、児童青少年センターとの複合施設になっていたり、複数のフロアを使ってしっかりと配置したりなど、ほかの自治体に比べて板橋区の男女平等参画の取り組みにおいて、これは後進自治体というふうにも見えるのではないかと思います。
板橋区、56万都市になりました。その板橋区に、独立した男女平等推進センターがないというのは、それだけ男女平等推進についての取り組みを板橋区が軽く見ている、そのようなあらわれではないか、そのように思う方も私の仲間にもいっぱいいます。
これから、板橋駅前、また大山の再開発が行われます。そのときに、区が所有する土地に建物を建てて、これから建てていきますよね、その一つを新しいワンストップのスクエア-I、男女平等推進センターとして、計画に盛り込んでいただくように要望いたしますが、いかがでしょうか。

◯総務部長
男女平等推進センターにつきましては、男女平等施策を推進するための拠点施設として、区民との連携や協働、活動支援を行っている施設でございます。男女平等参画社会の実現を目指していくためには、拠点である男女平等推進センターにつきましては、どちらかというと、機能分散型でなく、1か所にあるほうがいいのかなというふうに所管とも考えているところではございます。ただ、男女平等推進センターの相談室につきましては、本庁での手続を必要とするDV被害者の相談も受けてございます。また、関係各課との連携が非常に必要とされるということで、区役所周辺のほうがそういう意味では利便性は高いのかなというふうにも考えているところでございます。
いずれにいたしましても、男女平等推進センターのあり方につきましては、さまざまな機能や施設を利用する区民の目的、利便性にも配慮しながら考えていきたいと思ってございます。
今後、先ほどのご提案を別に否定するわけじゃないんですけども、今後も区役所周辺の公共施設等の再配備計画もございますので、その中でしっかり考えていきたいと思ってございます。

◯五十嵐やす子
何らかの形で、しっかりとつくっていただきたい、それも早目にお願いできたらと思います。
それから、いつか新しいセンターができるまでの間とはいえ、ことし6月からグリーンホールの7階に情報交流スペースが移動します。9月からは、5階の会議室が保育室つきの会議として利用できるようになります。男女平等参画を進めるためには、理解してくれる人を広げることが大切です。そのためにも、登録団体をふやすことが大切だと思います。しかし、会議室利用料の減免措置はこれから登録する団体には適用しないと聞いております。これはおかしいのではないでしょうか。同じように活動する団体の中で差別することはあってはならないと思います。場所が変わって、新たな会議室になるのは、活動する側の問題ではなくて、あくまでも区側の事情であって、区側の責任でしかありません。何でもお金お金で、もっと大事なものを忘れてはいないでしょうか。新たに登録する団体も同じように減免措置とするよう要望いたしますが、いかがでしょうか。

◯総務部長
団体の減免のお話でございますけども、既存の登録団体につきましては、先ほどお話、グリーンホール501と502会議室を3割減額で利用するための手続を行っているところでございます。新たに登録する団体につきましても、減額措置をとる必要性は認識をしてございます。今、基準等、具体的な内容につきまして、グリーンホールの使用料の減免規定や他の団体との整合性を図りながら、今検討を行ってるところでございます。よろしくお願いいたします。

◯五十嵐やす子
やはりたくさんの人に理解してもらうには、たくさんの方に利用していただいて、その方々がまた区内のいろいろな方にお話ししていただいて理解をしていただくってことが大事になりますので、どうぞ区もそのことを踏まえて、取り組みをお願いしたいと思います。
次、子どもの貧困について、移らせていただきます。
先週、豊島区要町のあさやけ子ども食堂が3周年を迎えました。その日、私は見学をさせていただきながら、またちょっとお手伝いしながら伺ってきましたけれども、本当にたくさんの、たくさんの親子、子どもだけで来ている方もいましたけれども、親子連れの方もたくさん来ていて、その日だけで100食食事が出たというふうにも聞いております。それだけ、それは本当に貧困で困っているというのではなく、地域の居場所ということでも、あさやけ子ども食堂というのは認められているんだなというふうに私は感じました。
子どもの貧困というのは、それで子どもだけの問題ではありません。子どもの貧困は、正確には子どものいる世帯の貧困率、これが正確な言葉です。子どもの貧困だけを問題にするのではなくて、子ども、家族、丸ごと支援をしていかなければならない。これは、九州の奥田知志さんの言葉でもあります。
その意味で、板橋区が来年度からみなし寡婦制度を導入するというのは本当にうれしいです。私や長瀬委員も今まで質問で、ぜひみなし寡婦制度を板橋区でもというように何回か言わせていただきました。本当にありがとうございます。この施策を考えるときに、どこかだけがこの子どもの貧困について考えるのではなくて、それぞれの部署で何をしたら、丸ごと支援になるのかを常に頭に置きながら施策を進めていくこと、これが大事だと思います。その姿勢が欲しいと思うんですけれども、板橋区ではどのようにしているのでしょうか、お願いします。

◯子ども家庭部長
よろしくお願いいたします。
このたび策定いたしました板橋区の基本計画2025、こちらにもうたわれてございますが、これまで以上に施策、組織横断的に連携して取り組んでいくことが重要になってくることは十分認識してございます。特に、子育て支援におきましては、切れ目なくかつ総合的に取り組むための事務事業のパッケージ化ですとか、または連携を強化する一層の仕組みづくりも進めていく必要があろうというふうに思ってございます。
区では、今年度、次世代育成推進行動計画の策定に当たりまして、福祉や教育を含めます子どもの貧困にかかわる部署による専門部会、これを子ども・子育て支援本部のもとに設置し、検討してきたところでございます。その中で、子どもの貧困対策につきましては、ひとり親家庭、生活困窮家庭への支援の充実として、施策の一つとして掲げまして、子どもに向けた支援だけなく、保護者も含めた子育てを支援するため、教育の支援を初め、生活の支援、経済的な支援、就労支援など、さまざまな分野において、組織を超えて取り組むことといたしました。
引き続き、総合的な視点で取り組んでいく必要があると考えてございまして、国や東京都の取り組み、補助事業など、最新の動向、こういった情報収集にも努めまして、平成28年度庁内の検討組織において、一定の方向性を改めてまとめさせていただこうというふうに思ってございます。

◯五十嵐やす子
板橋区が動き始めているんだなってことは、今何となく感じたんですけれども、やっぱり今目の前にやっぱり困っているお子さんなんかもいますので、やっぱりちょっとスピードを早めて対応していただけたらというふうに思います。
そして、東京都が今度は子ども貧困対策として、680億円を計上していますね。板橋区内では、今、本当に各地に子ども食堂が立ち上がる機運が高まっています。あっちにもこっちにも、自分もやりたいんだけど、どうしたらできるんだろう。きのうもそういう勉強会がありましたけれども、本当にたくさんの人が、区外の人も参加して、板橋区に手伝いに来るよと言いながら、本当にたくさんの方が参加していました。そして、実際にそうやって、活動も始まっているんです。その中で、学習支援も行われたり、またさまざまな活動に結びつこうとしています。区民の方たちが自分たちの腰を上げて動き出してるんです。
子ども食堂ができることで、全てが解決するとは思いません。行政の継続的な施策は本当に欠かせないと思います。しかし、それは、先ほども言いましたけれども、今すぐできて、動き出すというものではないと思います。しかし、目の前に困っているお子さんや親御さんはいらっしゃいます。そのお子さんや親をいかに迅速に支援するか、その一つが子ども食堂であって、そのような地域の支援と自治体の施策が両輪となって動いていくことが大事だと思います。誰も子ども相手にもうけようとか、そういうことを思っているのではないんです。できれば、無料に近い形で、食事の提供をしたり、また継続して取り組めるように、経費を何とか確保していくこと、これが必要になってきます。
板橋区もぜひ手を挙げて、また使いやすい形で、使えなければ何もなりませんので、使いやすい形でっていうところがとてもポイントだと思うんですけれども、そして応援してほしいと思うんですけれども、いかがでしょうか。

◯子ども家庭部長
今回、東京都が子どもの貧困対策を強化する目的で計上いたしました予算の中で、子ども居場所創設事業、こちらにつきましては、区市町村が実施してございます生活困窮者自立支援法に基づくNPO等への委託事業の拡大、こちらを図ることが前提となってございまして、現在庁内でも対応のほうを検討しているところでございます。子どもの貧困対策をきめ細かく実施していくためには、行政だけではなく、地域、ボランティア、NPOなど、社会全体でこういった取り組みが求められてくると考えてございまして、そのためにどのような協働ができるか、今後検討してまいりたいというふうに思ってございます。

◯五十嵐やす子
都のほうは、今おっしゃったようにNPOってお話がありましたけれども、やっぱり区民が、普通の区民がNPOを立ち上げるとかってやっぱりハードルがあるわけですよね。だけど、NPOにならなくたって、いろいろな支援ができるわけです。
そこで、区独自でその活動する人たちに何らかの応援ができないものか。できるだけ必要な人、それは貧困もそうですけれども、それだけでなくって、寂しい思いをしていたりとか、子育てでちょっと疲れたりとか、さまざまな人が当てはまるというふうに思います。子育てのストレスから虐待が起きています。この板橋でも、たくさんの虐待が起きている、それはデータでも示されていることです。
子育て中のお母さんは、私もそうでしたけれども、子どもに御飯を食べさせていると、あっちこぼした、こっちこぼしたとか、そうすると、もうゆっくり食べてられないんです。子どもに食べさせるだけで精いっぱいで、ああ、食べさせたと思って自分の御飯食べようと思っても、もう御飯冷たくなってて、お味噌汁も冷たくなってて、あとは何か大急ぎで、ああ、もう次のことしなくちゃと思うと、もう何か食べたか食べないか、よくわかんないうちに、毎日御飯の時間が過ぎてっちゃうんですね。そうすると、やっぱり食べることは生きることですから、悲しくなるじゃないですか。
そのような人たちにも、せめて子ども食堂では、自分がちょっとだっこしているから、どうぞ、お母さん、御飯食べてとか、いろんなことができると思うんです。ちょっとした支援がやっぱりちょっと、ちょっとしたほっとできる時間があることが違うと思うんですね。
そこに結びつくような、その人たちをただここに、子ども食堂があるっていってもなかなか来てくれなかったり、知らなかったりすると、結びつけられないわけですね。だから、その結びつけるような役割っていうのは、私は板橋区にしかできないんじゃないかと思うんですよ。それこそ、ネットを見てきてくださったりする方もいるかもしれないけれども、本当に必要な人のところ、実はつながらないってところあると思うんです。ぜひ、板橋区にその結びつける役割というものを担ってほしいと思うんですけれども、その辺いかがでしょうか。もう本当にここはお願いしたいんですが。

◯子ども家庭部長
今、適切な支援に結びつけていくこと、こちらにつきましては、大切であろうと考えてございます。私どもの子ども政策課のほうでも、ひとり親家庭の支援ナビというようなものをつくりまして、窓口で配布したり、またホームページでもご紹介を差し上げているところでございます。例えば、区のいろいろな相談窓口がございます。区民にとって身近な場所でも相談を通じまして、お話のございました子ども食堂など、自主的な活動につきまして、例えばパンフレットなどのご提供をいただければ、情報提供を行うことは可能だろうと考えてございます。また、子ども家庭支援センターのほうでは、子育て支援の訪問を実施してございますが、要支援家庭の訪問指導というのを実施してございます。こういった際に、個々のご家庭のご事情、いろいろなものがあろうかと思いますが、その中で必要に応じて個別にそういった情報提供、こういったことを行うことも可能であろうというふうには考えております。

◯五十嵐やす子
今、ナビっていうのがありましたけれども、ナビも本当につくっていただいて、あれ1冊にしていただいて、私はよかったなと思うんです。ただ、本当に子育てで、大変な人はなかなかあれを集中して読むって、なかなかできないだろうなって私も思うんです。でも、やっぱり読んでほしいな、困ったときにはこれ見たらわかるよっていうのが、あるとないとでは全然違いますので、本当にあれはよかったなと思って、活用してほしいとは思うんです。
例えば、ナビとかも字がいっぱいですよね。ちょっとしたチラシとかって、ぱっと見て入ってくるものと、字をいっぱい読まないといけないってなると、幾ら例えば何かもらったとしても、ぽいって置いちゃったりするので、何かわかりやすい形で、区が、自治体のほうでつなげていただけると本当に、すぐには難しいかもしれないけれども、いろいろなことを官民で協力し合ってやっていくこと、この大きい板橋ですので、どこかにぽつんぽつんとあっただけでは、子どもの足ではいけないですよ、雨が降ると親子一緒だといっても、ちょっと遠くていけないとかあるので。これをもっともっと広げていくためには、やっぱりそこに、自治体の力とか、何て言うのかな、どのくらい自治体がやる気を見せるかっていうのがかかってくると思いますので、ぜひ取り組みを板橋にお願いしたいと思います。ありがとうございました。
次、4番目なんですけれども、ちょっと4番目に入ってしまうと、ちょっと時間が延長して、入っちゃってくださいでいいんですか。いいですか。じゃ、入らせていただきます。
そしたら、区役所ブライダルについて質問をさせていただきます。
先日、速報が出た国勢調査を拝見しますと、日本の総人口が減少している中で、板橋区の人口はいよいよ56万人を超えてふえています。しかし、世帯当たりの人数を見ると、前回よりも数値が下がって、単身世帯がますますふえているということがわかります。板橋区は、子育て世帯に、板橋区に住んでほしいとして。

◯委員長
続けてください。

◯五十嵐やす子
いいんですか。

◯委員長
続けて。

◯五十嵐やす子
住んでほしいとして、新婚世帯に住居費の支援をしたりなどしています。この子育て世帯を呼び込む政策というのはこれからも進めていくものと、大事なことだと私も理解しています。
そこで、先日、我が会派の高橋幹事長が代表質問の中でも提案をなさっていましたけれども、その答えがちょっと余りにもそっけなかったなというふうに思いましたので、今回私が区役所でのこの結婚式や披露宴プランについて、このブライダルについて再度提案、質問させていただきたいと思います。
今、若者の貧困が言われています。大学生の2人に1人が奨学金を抱えています。卒業したと同時に400万円とか700万円とか、大きな借金が、奨学金という名前のローンがその肩に背負わされるわけですね。
また一方で、大学を卒業しても、正社員になれる人っていうのは今やっぱり限られている。それが現実です。多くの人が非正規労働についています。結婚という人生の新たなスタートを切ろうとしても、その結婚式や披露宴をするお金も大変です。そのまま何もしないで、新婚生活を始める人も多いのではないかと思います。そういう人を、板橋区は応援できないのか。私はそのように、何とか応援してほしいなというふうに思うんです。
南館1階レストランは、新しく大変よい場所にあり、窓も大きくて明るくて、本当にすばらしいと思います。中で御飯食べて、外を見ると気持ちがいいんですね。しかし、今利用が伸びていなくて、土日は予約がなければ、閉めている状態です。とても残念なことだと思います。また、幾ら区には賃貸料が入るからとはいえ、その多額な税金を使用して建てた南館の顔でもある1階のレストラン、その場所を、区民の財産でもあるんですけれども、それをフルに活用しないというのはとてももったいないと思います。この場所を、土日のあいているときに、立食などの披露宴パーティーに利用できるようにしてはどうか、そのように思います。
幸い、私がちょっとレストランの店長さんにどうでしょうかね、聞いてみたら、そのような利用にも対応できるというようなお返事をいただいていますが、いかがでしょうか。

◯総務部長
南館1階レストランでございますけども、今現在でも土曜、日曜等におきましては、懇親会等が行われてございます。披露宴パーティーについてもぜひご利用いただきたいと思ってございます。よろしくお願いいたします。

◯五十嵐やす子
ちょっと次に行きます。
28年度は、南館の屋上の庭園の改修も予定されています。その屋上で、希望者には結婚式もできるようにしたらいかがでしょうか。人前結婚式とかだったら問題がないと思うんですね。必要だったら、ご自分が牧師さんとか、神主さんとか、お願いすればいいということで。また、屋上には庭に出る前にガラス張りの空間があります。とても日当たりがよくて、すてきな場所です。あそこがあれば、雨の日でも屋上結婚式には対応が可能だと思います。このスペースも今はとってももったいないな、1人でぼっとするのはいいですけれども、やっぱりとってももったいないなと思うんですけれども、これについてはいかがでしょうか。

◯総務部長
南館の屋上庭園でございます。一般公開をしてございまして、区民を初め、多くの方々に利用いただいてるところでございます。屋上庭園を結婚式場としての利用する場合におきましては、利用者の安全確保、あるいは防犯等の施設管理面の観点から、幾つか検討しなきゃいけない事項があるかと思ってございます。現実の需要の有無等の観点も今後の研究課題とさせていただきたいと思います。

◯五十嵐やす子
もう、研究課題、しっかり研究して、早くその結果を出してほしいと思うんです。
先ほど、披露宴もどうぞっていうようなお話でしたけれども、今、レストランに足りないものっていうのは、やっぱり音響とかの整備なんですね。自分でそれもっていうとやっぱりそれができる人とできない人があると思うんです。ですので、その音響の整備。あとは、新郎新婦が着がえたりする場所がないんですよ、レストランは使えても。ですので、家族が、親族の方が控室で使えるような場所もまた必要です。その部屋というのは、あそこを独立して、休みの日にもあけられるような設計にせっかくしているので、南館2階などの会議室というのを、パーティションで区切って対応ができるんじゃないかと思うんですけれども、その可能性はいかがでしょうか。

◯総務部長
今、具体的な提案ございましたけども、いずれにしましても、費用がかかるということでございます。具体的な要望がありましたら、検討したいとは思ってございますけども、基本的には先ほどお話しました結婚式の件と合わせまして、今後の研究課題とさせていただきたいと思います。

◯五十嵐やす子
若い人に住んでほしいんですよね。やっぱり、板橋区在住の方とか、またこれから新居を構える、板橋区に新居を構えるとか、一定の約束をした上で、また例えば区政モニターとか、若い世代の人なかなかしてくれなかったりするので、あそこ使った人はお願いしますとか、いろんなことの協力を求めることができると思うんですよ。そういう方に、さっきも言いましたけど、お金お金じゃなくて、無料に近い金額で施設が使えるように、それが、それこそ板橋っていいところだなってまず最初に思ってもらえることだと思うんです。その飲食代とか、室内の装飾っていうのは自分で払うことになりますけれども、でもここ使っていいよっていうのが、本当はとても、何て言うのかな、いいことだと思います。
おめでたいことを区を挙げて、お祝いするってことになります。それこそ、おもてなしの心ということに結びつくんじゃないかと私は思うんです。結婚式してると、知らない人の結婚式でも、あっ、ってやっぱり見ちゃうんですよね。そういうのが板橋区の区役所あったら、すごくいい場所になると思うんですけれどもね。そういう場所をつくっていくことで、板橋区のイメージも上がると思うんです。そこで披露宴やって、婚姻届を出して、そしてそこで今リニューアルした平和記念像の前で集合写真撮ったりとか、そうすると、深く心に刻まれる、一生の中での、本当に大事な大事な新たなスタートになると思うんです。
板橋区からの、このおもてなしっていうのは、私はちょっとやれば可能じゃないかなと思うんです。また、新たなスタートをやっぱり板橋区のこの区役所でしたら、その後いろんなことで区役所に来ることがあるんですけれども、私なんかも議員になる前は区役所ってやっぱりちょっと敷居が高かったんですけれども、敷居が低くなると思うんです。さまざまな形で区にもつながってもらえると思うんです。ですので、いろんな、いろんな可能性、区にとってもいいことがあります。おもてなしの心ということで、喜んでもらえることなんですから、ぜひ可能性を考えて実現してほしいと思うんですけれども、最後にいかがでしょうか。

◯総務部長
いろいろご提案いただきましてありがとうございます。費用の部分もいろいろご提案ございましたけれども、いずれにいたしましても、ちょっと今後の研究課題とさせていただきたいと思います。

◯五十嵐やす子
できるようになったよっていったら、私その後のこともいろいろ考えてますので、ぜひ前向きにお願いいたします。
では、私の質問はこれで終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)

◯委員長
以上で、五十嵐やす子委員の総括質問は終了いたしました。
総括質問の途中でありますが、議事運営の都合上、暫時休憩いたします。

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