4、あいキッズについて
・昨年度から、すべての区立小学校であいキッズが始まった。
始まって1年たっての、検証と評価と課題をお答えください。
答弁:平成27年度には区内の全ての小学校であいキッズを開設し、今年度からは土曜日も実施するなど、あいキッズ事業の充実を図っている。
最長午後7時まで就労家庭の児童を預かる、きらきらタイムの4月末日現在の登録人数は4101人で、前年比で約30%の増となっており、保護者への周知度が高まっていると考える。
全児童を対象としているあいキッズの実施により、いわゆる学童保育の待機児童は解消されている。また従来の学童登録と一般登録区分がなくなり、さんさんタイムでは参加児童が一緒に遊び、交流を深める機会が増えたと考えている。現在、小学校52校のあいキッズを18の委託事業者が運営しており、あいキッズ職員のさらなる資質向上と事業者間の事業内容やスキルの平準化が今後の問題であると捉えている。
・次に「補食」について。
板橋の場合、おやつの時間が午後3時ではなく、午後5時となっている。
その時間との関係から、おやつではなく「補食」と捉えている。
板橋区の給食は、天然のだしを使い、また遺伝子組み換え食品ではないものをなど、子どもの「食の安全」にこだわり、提供している。
以前、学童の視察に行った際に、添加物がたくさんの袋菓子を「おやつ」として提供しているのを見て、同じ学校の中にありながら、「食の安全」への意識の違いに驚き、あいキッズの補食でも、この食の安全に対してもっと理解を深め、配慮するように提案し、教育委員会からもご理解をいただいた。
しかし、今年度予算の資料要求でお願いした補食メニューのサンプルを見ると、まだ添加物の多い袋菓子を提供しているところがある。
また、「サンドイッチ」と書いてあっても、例えば、卵サンドでも何日も保つような 添加物の多い市販のものだったという相談も寄せられている。
すべての区立小学校であいキッズを始めて、1年経った今だからこそ、改めて「食の安全」について委託事業者の理解を深め、「補食」に対しての基本の考えを周知徹底して欲しいと思うが、いかがか。
答弁:あいキッズでの補食については、昼食と夕食の間の児童の健康管理上、または心身の健全な成長に必要な量及び内容の食べ物とし、メニューのバランスや量、児童の要望や予算を考慮して提供することとしている。食の安全や栄養のバランスについては、委託業者との契約時に仕様書やマニュアル等で示すとともに、事業者を集めた会議の場でも周知している。捕食のメニューについては委託業者が内容を決定しているが、月次報告や現場での履行確認において内容が適切であるか確認している。
・あいキッズに来たら、まず宿題、勉強というのが、多くのあいキッズの流れである。
しかし、勉強するためには、それなりの環境が大切である。
人数の多い時には、机が足りず、お子さんが床の上でノートなどを広げて勉強をしているあいキッズがあると聞いている。
また、大人用の会議用テーブルを使用しているところでは、1年生にとってはサイズがあわず、辛い姿勢で勉強をしなければならない環境もあると相談をいただいた。
勉強する環境を整備することが大切だと思うが、いかがか。
答弁:あいキッズについては、学習や読書など静かに過ごすスペースを設けており、学習する環境は整備されているが、児童数の多い学校では、机や椅子を置くスペースが不足しているところもある。そこで、学習するスペースについては、必要に応じて図書室などの特別教室を利用できるように、学校と協議し、確保している。特に児童数が増えている区内の3ヶ所の小学校については、平成28年度中に、あいキッズ専用室を含む増築を予定している。
・また、やっと学校の授業が終わり、遊びたくている子どもたちに、「まず勉強」と言っても、どれくらい落ち着いて勉強できてるのか、疑問である。
特に、きらきらタイムのお子さんは、あとで勉強する時間もある。
日本体育大学 野井真吾教授は「子どもの体と子どもの健康」と題した講義の中で、
「朝、学校に来てから授業の前に、自由に遊ぶ時間が短時間でもあると、一日の学校生活が落ち着き、勉強に集中できる」
と、遊びの効果を説いていた。
あいキッズの中でも、短時間でもまずしっかり遊んでから、落ち着いて勉強するような流れを組み立るのでは、どうか。お答え願います。
答弁: あいキッズでは、いたばし学び支援プラン2018に基づき、学力向上に資する時間を設けており、子どもたちは来室後30分程度、宿題や読書に取り組むこととしている。来室後、まず宿題などの学習をする時間を設けることは学習習慣の定着に資するものと考えている。きらきらタイムでは、5時から概ね30分間は捕食の時間となり、また、6時で帰宅する自動もいるため、現行の学習時間を変更することは難しいと考えている。