3―② 子どもの虐待から
8月の文教児童委員会の中で、児童虐待の対応状況の資料が示されました。
たいへん辛い資料でした。
その中で特に注目したのは、主たる虐待者です。
実父より、実母の方が、倍以上の人数となっています。
これは、ひとり親家庭の増加、また若い世代ではイクメンが多くなっているとはいうものの、まだ男性の育児参加の少なさも一因であり、、育児の大半を女性が担っている現実、母親の子育てのストレスが大きいことがあげられると思われます。
「男は仕事、女は家庭」というような分業意識の強い社会のあり方も大きな課題ではありますが、女性への支援の充実、また男性の意識を変えていくこともたいへん重要なことです。
これは子ども家庭センターだけの問題ではなく、全庁あげて取り組むべき問題であると考えますが、いかがでしょうか?
虐待は人権問題です。
子どもの頃から学び、日々の生活の中で生かしていくことが大事です。
今までも何度も申し上げてまいりましたが、この虐待の報告を聞き、改めて人権意識の学びが、いかに大切かを思いました。
子どもたちは、大好きなお母さん、お父さんに例えば叩かれたりなどしても、「自分が悪いからだ」と思ってしまうのです。我慢してしまうのです。自分を責めてしまうのです。
「嫌なことは嫌だ」そういうことは、悪いことではない、あなたは悪くないんだよとしっかり伝えてあげることが大事です。そして、それが人権を考える始まりです。
以前、板橋区内の全小学校でCAP事業を行っていました。
しかし、区の認識はCAPは防犯であるというものです。
いじめも人権意識が低いために起こることです。いじめに特化せずに人権の学びとしてCAPを取り入れることを要望します。
そして中学校ではデートDVについての学びを要望致します。以前、高島高校などで行われましたが、高校になってからでは遅いのです。
「こんなこともDVなの?」という気づきが、とても大切です。
以上の人権の学びを取り入れることを改めて要望致しますが、いかがでしょうか。
また、デートDVは、大人にとっても気づきとして大切です。
保護者に対しての働きかけはどのようになっているのか、お答えください。
9月から板橋区にもスクールソーシャルワーカーが配置されることは、たいへん喜ばしいことです。
今までも、その必要性を申し上げてまいりましたが、その必要性がさらに高まっていることを痛感します。
8月の文教児童委員会の中で、その処遇を確認致しましたところ、月16日、1日7時間45分 一日 1万4100円 月22万5600円 というお答えでした。
一方、スクールカウンセラーは1時間5500円です。
同じ学校という中にいて、これだけ時給が違うというのは、ともに何かをする場合でも、壁になるのではと危惧されます。
また、国は2019年までに、SSWをすべての中学校に1人配置という方針を出しています。
これから、ますますSSWの必要性、重要性が認められていきます。
そして、各自治体でSSWを確保するのが非常に困難な事態になっていくのではと予想できます。
ほかの自治体では既にSSWを確保していますが、板橋は今からです。
その中で実力ある方をこれからも確保して行くためには、やはり他の自治体よりも、処遇を良くしていくことが大事ではないでしょうか。お答え願います。
また、これからSSWが活動していく中で、その方たちを支えるためのサポート体制はどうなっているでしょうか?
充実した活動にするためにもしっかりとしたサポートを求めますが、いかがでしょうか。お答え願います。